SIerから転職したい理由は?ポイントを押さえて理想の転職先を考えよう
SIerで働く中で様々な悩みを抱え、転職を検討するエンジニアは少なくありません。
客先常駐での孤独感や、求められるスキルセットの変化、給与面への不満など、現場で感じる悩みは人それぞれです。
そこで今回は、転職を考える理由から人気の転職先まで、SIer出身者の転職事情を幅広く解説します。
「今の環境を変えたい」「もっと自分に合った働き方をしたい」そんな想いを抱えている方に役立つ内容をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。
SIerから転職を考える理由
SIerから転職を考える理由は、一人ひとり違います。
しかし、多くのエンジニアが似たような悩みを抱えているのも事実です。
ここでは、転職のきっかけとなる代表的な理由を紹介します。
- 客先常駐で孤独を感じる
- 求められるスキルセットが変わりやすい
- 残業が多い
- 給与が低い
- ハードスケジュールになりやすい
- ユーザーの反応が見えにくい
- 下流工程の業務が多い
それぞれの背景事情を、以下に詳しく解説します。
客先常駐で孤独を感じる
SIerでは顧客企業のオフィスに出向いて業務を行うスタイルが多く、同じ会社の同僚と顔を合わせる機会が自然と減ってしまいます。
毎日接するのは顧客企業の社員や他社から来たメンバーばかりで「技術的な悩みを誰に話せばいいのだろう」と感じる場面も少なくありません。
プロジェクトの忙しさや席の配置、メンバーとの相性などから、思うようにコミュニケーションが取れないこともあるでしょう。
たとえ自社のメンバーが周りにいても、チームとしての結束感や連携を感じにくく、孤独感を抱えてしまう人も珍しくありません。
人間関係や職場の雰囲気を重視する人にとっては、転職を考える大きなきっかけとなります。
求められるスキルセットが変わりやすい
SIerでは顧客の要望に応じてプロジェクトが進行するため、使用する技術やツールが案件によって異なります。
技術選定は顧客主導で行われるケースも多く、自分が得意とする分野や興味のある技術に携われないことも珍しくありません。
その結果、特定の技術を深く習得する機会が少なく、スキルの方向性が定まらないまま経験年数だけが積み重なることもあるでしょう。
「技術力を磨きたい」「専門性を高めたい」と考えるエンジニアにとっては、物足りなさを感じる場面が多く、キャリアに不安を抱く人もいます。
残業が多い
SIerの現場では、顧客の都合による急な仕様変更や納期の厳守が求められることが多く、残業が常態化しやすい傾向にあります。
特に大規模なプロジェクトではテスト工程やリリース前の作業が集中し、長時間労働や休日出勤が発生することもあります。
納期に間に合わせるために突貫作業を強いられるケースもあり、体力的・精神的な負担が大きくなりがちです。
プライベートの時間を確保したい人や、家族との時間を大切にしたい人にとっては、大きなストレスとなるでしょう。
業界内で働き方改革は進んでいますが、まだ追いついていない現場も多いのが実情です。
ワークライフバランスを重視する人ほど、転職を真剣に考えるようになります。
給与が低い
企業によっては、エンジニアへの給与還元が少ないところもあります。
同じレベルのスキルや経験を持っていても、所属する企業の立ち位置や給与体系によって年収に差が生まれることも珍しくありません。
また、昇給制度が曖昧だったり、評価基準が不透明だったりする場合は、努力が報われないと感じることもあります。
下流工程を中心に請け負っている企業では、多重下請け構造による弊害でエンジニアに適切な対価が支払われていないケースもあるでしょう。
「自分のスキルを評価してくれる職場で働きたい」「成果に見合った収入を得たい」と考える人にとって、給与面の不満は転職を決断する大きな要因となります。
ハードスケジュールになりやすい
SIerの業務は顧客が設定した納期に合わせて進行するため、自社で柔軟にスケジュールを調整することが難しいのが現実です。
要件定義や設計段階での遅れが発生すると、下流工程にしわ寄せが来てしまい、開発やテストのフェーズで過密なスケジュールを強いられることがあります。
結果として、長時間労働や休日出勤が続き、心身ともに疲弊してしまう人も少なくありません。
納期優先の文化が根強く残っている現場では、無理な進行管理が常態化しているケースもあり、働き方に疑問を感じる人もいるでしょう。
ユーザーの反応が見えにくい
SIerは顧客から依頼されたシステムを開発することが主な業務となるため、最終的な利用者(エンドユーザー)と直接関わる機会がほとんどありません。
そのため、自分が開発したシステムがどのように使われているのか、どんな評価を受けているのかを知ることが難しく、成果を実感しにくい環境です。
ユーザーの反応が見えないことで、やりがいや達成感を感じにくくなり、モチベーションが低下することもあるでしょう。
開発者として、自分の作ったシステムがどのように使われ、評価されているかを知りたいと思うのは自然なことです。
こうした想いが、転職への動機となるケースも少なくありません。
下流工程の業務が多い
SIerといっても企業によって特徴は大きく異なり、上流工程を請け負う企業もあれば、プログラミングやテストなどの下流工程を中心に請け負っている企業もあります。
下流工程をメインとする企業に所属していると、要件定義や設計といった上流工程に関わる機会がほとんどなく、限られた範囲でのスキルアップしかできません。
同じ作業を繰り返している間に年数だけが経過してしまい、キャリアの幅が広がらず停滞してしまうリスクもあります。
特に、将来的に上流工程に携わりたいと考えるエンジニアにとっては、現場経験が不足してしまい、大きな障壁となるでしょう。
より多くの工程に関わり、スキルの幅を広げたいと考える人にとって、こうした環境での停滞感は転職を考える要因となります。
SIerから転職する人がよく選ぶ転職先

SIerから転職する人にはどのような選択肢があるのか、よく選ばれる転職先を紹介します。
- SIerから自社開発企業
- SIerから他のSIer
- SIerからSES
- SIerからITコンサルタント
- SIerから社内SE
- SIerからWeb系エンジニア
それぞれの特徴について以下に解説します。
SIerから自社開発企業
自社開発企業では、自社サービスや製品を長期的に育てる開発に携わることができます。
要件定義から設計、開発、運用保守まで一貫して関われるため、スキルの幅が広がり、専門性を深めることも可能です。
新技術を積極的に取り入れる文化がある企業では技術選定の幅が広がり、エンジニアとしての裁量も大きくなるでしょう。
また、エンドユーザーとの距離が近い点も魅力です。
ユーザーからの直接的なフィードバックを受けられるため、自分の開発した機能がどのように評価されているかを実感できます。
「自分の技術でサービスを育てたい」「長期的な視点で開発に取り組みたい」と考える人にとって、非常にやりがいのある選択肢です。
SIerから他のSIer
一口にSIerといっても、企業ごとに働き方や待遇、案件の種類は大きく異なります。
現在の職場に不満がある場合でも、別のSIerに転職することで、より良い環境で働ける可能性があります。
例えば、給与水準が高い企業や、福利厚生が充実している企業、技術力を重視する企業など、選択肢は豊富です。
また、業界経験を活かして、より大規模な案件や異業種のプロジェクトに挑戦することもでき、キャリアの幅を広げるチャンスにもなります。
「SIerという働き方が合わない」のではなく「今の会社が合っていない」と感じている人にとっては、同業他社への転職が最適な選択となることもあります。
SIerからSES
SESは様々な企業の案件に参画するスタイルのため、多様な業界や技術に触れられる働き方です。
通信、金融、製造業、官公庁など幅広い業界のシステム開発に関われるため、業界知識や技術の幅を大きく広げられます。
案件選択の自由度が高いSES企業であれば、自分の希望するスキルや技術領域に合った案件を選んで参画することも可能です。
また、案件の単価に応じた給与形態を採用している企業では、自分のスキルレベルが収入に反映されやすいため、成果に見合った報酬を得られる可能性もあります。
加えて、短期から長期まで様々な期間の案件があるため、ライフスタイルに合わせて働き方を調整しやすいでしょう。
「色々な技術に挑戦したい」「多様な経験を積んでスキルアップしたい」と考えるエンジニアにおすすめの選択肢です。
転職先としてSESを検討されている方には、以下の記事もおすすめです。
SIerとの具体的な違いが理解できるため、より適切な転職判断ができるでしょう。
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SIerからITコンサルタント
ITコンサルタントは、システム導入や業務改善を顧客の経営課題レベルから考え、提案する役割を担います。
単なる技術者ではなく、ビジネス視点を持って課題解決に取り組むため、要件定義や戦略立案などの上流工程に特化して関われるのが特徴です。
顧客とのコミュニケーションを通じて、課題の本質を見極め、最適なソリューションを導き出す力が求められます。
自分の提案が実際に形になり、企業の成長に貢献していく過程を見られるため、非常にやりがいのある職種です。
技術力だけでなく、論理的思考力やプレゼン力など、ビジネススキルを磨きたい人におすすめです。
SIerから社内SE
社内SEは、自社のIT環境やシステムを安定的に運用・改善する業務が中心となります。
外部の顧客対応ではなく、社内のメンバーと連携しながら業務を進めるため、コミュニケーションが取りやすい環境です。
長期的なスケジュールで取り組めることが多く、無理のない働き方ができるので、ワークライフバランスを重視する人にとっては理想的な職場といえるでしょう。
また、企画段階からプロジェクトに関与できることも特徴の1つです。
業務改善や新しいシステム導入に主体的に取り組みつつ、自分のアイデアを形にしていくプロセスが見られるため、SIerとは違ったやりがいを感じられます。
安定した環境で、社内の課題解決にじっくり取り組みたい人におすすめの選択肢です。
SIerからWeb系エンジニア
Web系エンジニアは、ECサイトやWebサービス、スマートフォンアプリなど、ユーザー向けのサービスに直結する開発を担当します。
技術選定や開発手法の自由度が高く、最新技術を積極的に導入できる環境が整っている企業も多い傾向にあります。
そのため、新しい技術に興味があるエンジニアや、技術的な成長を求めるエンジニアにとっては非常に魅力的な環境でしょう。
また、ユーザーの反応がダイレクトに返ってくるため、成果を実感しやすく、モチベーションの維持にもつながります。
加えてデザインやUI/UXにも関わる機会があり、エンジニアとしての幅を広げることも可能です。
自分の技術でユーザー体験を向上させたい、サービスを育てたいという思いを持つ人におすすめの転職先です。
SIerからの転職を成功させるためのポイント
SIerからの転職を成功させるためには、戦略的な準備と計画が重要です。
ここでは、転職を成功に導くための重要なポイントを紹介します。
- 自分の経験とスキルを洗い出す
- 転職の目的と希望条件を整理する
- 念入りに企業研究する
- 必要な学習・資格取得に取り組む
転職活動を始める前にしっかりと準備をしておくことで、理想的な転職先を見つけられる可能性が大幅に高まります。
自分の経験とスキルを洗い出す
転職活動を始める前に、まずは自分の経験とスキルを棚卸しすることが重要です。
自分の強みと弱みを明確にすることで、応募先とのマッチ度を判断しやすくなり、面接でも説得力のある自己PRが可能です。
これまで関わったプロジェクトの内容や役割、使用した技術、成果などを具体的に整理しましょう。
技術スキルだけでなく、問題解決力やコミュニケーション力、チームマネジメントなどのソフトスキルも評価対象となります。
これらの情報を職務経歴書などに具体的に反映させることで、採用担当者に自分の価値をより効果的に伝えられるでしょう。
転職の目的と希望条件を整理する
転職活動を始める際に最も大切なのは「なぜ転職したいのか」を明確にすることです。
年収アップ、ワークライフバランスの改善、スキルアップ、職場環境の見直しなど、転職の目的は人それぞれであり、複数あることも珍しくありません。
転職目的が複数の場合は、優先順位をつけておくことで企業選びの軸がぶれにくくなります。
目的を設定したら、次に考えるべきは企業に求める希望条件です。
希望条件は「絶対に譲れないもの」と「あると嬉しいもの」に分けて整理すると、より現実的な選択ができるでしょう。
そして重要なのは、いま整理した希望条件と最初に考えた転職目的がリンクしているかという点です。
例えば「新しい技術に触れる機会がない」が転職理由なら「最新技術を使った開発ができる企業」を求める必要があります。
「客先常駐で孤独感を感じる」が理由なら「自社内勤務でチームワークを重視する企業」といった具合です。
一方で、転職理由が「給与が低い」なのに希望条件が「リモートワーク可能、最新技術を使える」だけでは、肝心の給与改善が抜けています。
このように転職理由と希望条件がずれていると、転職後も同じ悩みを抱えることになりかねません。
念入りに企業研究する
応募先の企業について深く理解することは、転職成功につながります。
公式サイトや採用ページから基本情報を収集するのはもちろん、より多角的な視点で企業を理解することが大切です。
例えば、口コミサイトやSNS、業界ニュースなどを活用すれば、実際に働いている人の声や企業の最新動向を把握できます。
また、気になる企業だけ調べるのではなく、同業他社についても調査・比較することで、応募企業の独自性や強みが見えてきます。
こうした比較を通じて、面接での志望理由がより具体的で説得力のあるものになるでしょう。
さらに可能であれば、OB・OG訪問や転職エージェントを通じて、実際に働いている人から生の情報を集めることも効果的です。
給与や福利厚生だけでなく、職場の雰囲気、実際の業務内容、キャリアパスなど、求人票では分からない情報を得られる可能性があります。
こうした深い企業理解は、入社後のミスマッチを防ぐだけでなく、面接でも役に立つのでおすすめです。
必要な学習・資格取得に取り組む
転職活動を有利に進めるためには、計画的なスキルアップが重要です。
まずは、求人情報や企業の技術HPなどを確認して、どのような技術やツールが使われているかを把握しましょう。
現在のスキルセットと求められるスキルにギャップがある場合は、転職活動と並行して学習を進めることがおすすめです。
オンライン学習サービスや書籍を活用したり、実際に触れたりすることで、基礎的な知識や操作方法を習得できるでしょう。
また、関連する資格の取得も、転職活動において大きなアピールポイントになります。
資格の実績は職務経歴書やポートフォリオに必ず記載し、面接でも積極的にアピールしましょう。
「新しい技術を学ぶ意欲がある」「自己研鑽を継続している」という姿勢は、エンジニアとして高く評価されます。
SIerから転職を考えている人のよくある質問
SIerからの転職を検討する際、多くの人が同じような疑問や不安を抱えています。
ここでは、特によく聞かれる質問とその回答を紹介します。
- 転職先を決める前に辞めても大丈夫?
- SIerにはどんな種類があるの?
- 今後、SIerがなくなるって本当?
- 「SIerはやめとけ」って言われて転職を考えてるんだけど……
転職活動の進め方から業界の将来性など、転職に対する不安を解消していきましょう。
Q1.転職先を決める前に辞めても大丈夫?
結論から言えば、転職先が決まる前に退職することはあまりおすすめできません。
職歴に空白期間があると、採用担当者から「計画性がない」「何か問題があったのでは」と見られるケースがあり、選考で不利になる可能性があるからです。
また、収入が途絶えることで生活費の心配が生まれ「早く就職先を見つけなければ」という焦りから、条件を妥協してしまうリスクもあります。
在職中であれば金銭面での不安がないため、時間をかけてじっくりと企業研究を行い、面接対策も十分に準備できるため、より良い条件での転職が期待できます。
ただし、現在の職場で心身に不調をきたしている場合や、パワハラなどで深刻な問題を抱えている場合は別です。
健康を最優先に考え、まずは退職して休養期間を設けることが必要な場合もあります。
Q2.SIerにはどんな種類があるの?
SIerと一口に言っても、実は様々な種類があります。
代表的な分類は以下のとおりです。
- メーカー系:大手コンピューターメーカーの親会社に関連するシステム開発が中心で、安定した経営基盤がある。
- ユーザー系:IT企業以外のシステム部門が分社化した形で、社内向けの開発が多い。
- 独立系:特定の親会社を持たず幅広い業種の案件を扱うため、技術的な多様性が魅力。
- コンサル系:戦略立案や業務改善などの業務を中心に行う。
- 外資系:海外企業が日本に設立したSIerで、グローバルな視点での開発経験を積める。
単に「SIer」と言う場合、独立系SIerを指すことが多いです。
自分の志向やキャリアプランに合ったSIerを選ぶことが、満足度の高い働き方につながります。
以下の記事では独立系SIerの特徴や、他のSIerとの違いなどを解説していますので、合わせてご覧ください。
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Q3.今後、SIerがなくなるって本当?
「SIerはなくなる」という話を耳にすることがありますが、結論から言うと、SIerが完全になくなることは考えにくいでしょう。
確かに、クラウド化の進展やアジャイル開発の普及、多重下請け構造などにより、SIerの将来性を疑問視する声もあります。
しかし、SIerが今後も必要とされる理由は数多くあります。
まず、システム開発の需要そのものがなくなることはありません。
企業のDX推進が加速する中で、むしろシステム開発のニーズは高まっており、大型案件の受け皿としてSIerが必要とされています。
特に「2025年の崖」問題では、企業のレガシーシステム(老朽化した基幹システム)を刷新する大規模プロジェクトが急務となっています。
この問題を乗り越えるためには、豊富な経験を持つSIerの技術力が不可欠です。
また、金融や医療、官公庁などの業界では、セキュリティを重視したオンプレミスシステムの需要が根強く、専門的なノウハウを持つSIerが重要な役割を果たしています。
加えて、近年はSIer業界でも働き方改革が進んでおり、労働環境の改善が図られています。
継続的にスキルアップに取り組み、市場価値を高めることで、SIerでも十分に活躍できるでしょう。
以下の記事に「SIerはなくなる」と言われる理由や、SIerとして活躍するために必要なことを解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。
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監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
転職前に知っておきたい!IT業界の大きな変化
現在、IT業界では「2025年の崖」と呼ばれる大きな変化が起きています。
これは、企業が抱える古いシステム(レガシーシステム)の刷新が急務となっている問題です。
経済産業省の試算では、2025年までに対応できなければ年間最大12兆円の経済損失が生じるとされています。
経済産業省・デジタル庁・IPA(情報処理推進機構)の調査によると、いまだレガシーシステムがユーザー企業の61%で残存していることが報告されています。
そのため、企業のシステム刷新需要は今後も拡大する見込みです。
その一方で、基幹システムの刷新による不具合の発生や、レガシーシステムを扱える人材が減少したことによるブラックボックス化などの課題も浮き彫りになっています。
こうしたプロジェクトを成功させるには、豊富な経験と専門的な技術力を持つエンジニアの存在が不可欠であり、SIerも例外ではありません。
技術的に困難な課題に取り組む分、大きなやりがいと成長の機会を得られるでしょう。
参考:経済産業省・デジタル庁・IPA「DXの現在地とレガシーシステム脱却に向けて」
Q4.「SIerはやめとけ」って言われて転職を考えてるんだけど……
「SIerはやめとけ」という声を聞いて不安になる気持ちは理解できますが、この意見をそのまま鵜呑みにする必要はありません。
確かに、SIerには以下のような理由から「やめとけ」と言われることがあります。
- ハードスケジュールになりがち
- ワークライフバランスがとりにくい
- 離職率が他の働き方と比べて高い
- 企業によっては年収が低い
- 高度なスキルを求められる
- キャリアパスが不透明になりやすい
これらの要因から、SIerに不満を持つ人が多いのも事実です。
しかし、全てのSIer企業にこれらの課題が当てはまるわけではありません。
働き方改革を積極的に進めている企業や、適正な評価制度を整備している企業、社員のキャリア形成をしっかりサポートしている企業も存在します。
重要なのは、ネット上の一般論に惑わされず、自分の価値観や将来像と照らし合わせて判断することです。
技術的な成長を重視するのか、安定した収入を求めるのか、ワークライフバランスを最優先にするのかなど、自分にとって何が最も大切かを明確にしましょう。
それを踏まえた上で、SIerという働き方が自身にとって適切か検討することが大切です。
以下の記事では「SIerはやめとけ」といわれる理由や、SIerがおすすめできないエンジニアの特徴などを解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。
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まとめ
SIerから転職を考える理由は人それぞれですが、共通して言えるのは「今の働き方に違和感を覚えている」ということです。
孤独感、スキルの伸び悩み、待遇への不満、働き方の厳しさなど、現場で感じる課題は多岐にわたります。
しかし、転職は単なる逃避ではなく、自分に合った働き方を見つけるための前向きな選択です。
まずは、自分の希望条件やスキルに合う働き方を考えて、選択肢を比較することが大切です。
ポイントを押さえて行動すれば、理想の転職先に出会える可能性は十分にあります。
実際、弊社のようなSES企業にSIerから転職してくる方は多く、柔軟な働き方やスキルに見合った評価を求めて新たな環境を選ぶ傾向があります。
弊社ESESでは、案件選択制度を導入しており、エンジニア一人ひとりが希望やスキル、キャリアに沿った案件に参画できる環境を整えています。
また、単価評価制度や高還元率を採用しており、納得感と透明性のある働き方が可能です。
SIer、SESなどの働き方を含めて企業によって向き・不向きはありますが、だからこそ企業分析を重ね、自分に合うところを探すことが重要です。
あなたも、弊社で自分に合う働き方を見つけてみませんか?
理想のキャリアを築く第一歩として、ぜひ一度ご相談ください。














監修者コメント
白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
プロフィールを見る
転職理由を「不満」で終わらせない!
転職活動でよく見られるのが「今の職場の不満」ばかりに焦点を当ててしまい、「転職先で何を実現したいか」が曖昧になってしまうケースです。
面接では必ず「なぜ弊社を選んだのか」が問われますが、不満を述べるだけでは説得力のある回答にはなりません。
例えば「残業が多いから転職したい」だけでは、事実ではあっても、ただ愚痴を言っただけになってしまいます。
それに加えて「ワークライフバランスを保ちながら、○○の技術でスキルアップしたい」といった前向きな目標まで明確にすることが重要です。
その企業の特徴や強み、事業内容を深く理解し、自分のキャリアプランとどう合致するかを具体的に説明できるよう準備することが成功の鍵となります。
転職は「逃げ」ではなく「成長のための前向きな選択」であることを、相手に伝えられるようになりましょう。