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「QAエンジニアはいらない」って本当?業務内容や需要、いらないと言われる理由を徹底解説!

「QAエンジニアはいらない」って本当?

インターネットや噂などで「QAエンジニアはいらない」といった言葉を見聞きして、将来性に不安を感じている人も多いでしょう。

本記事では、QAエンジニアは本当に不要なのかを解説するとともに、 QAエンジニアがいらないと言われる理由についても併せて解説します。

その他、QAエンジニアに向いている人の特徴や必要なスキルも紹介しますので、ぜひ今後のキャリアを選択する際の参考にしてみてください。

この記事の監修者

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

株式会社ESES 代表取締役社長

1990年生まれ。埼玉県出身。SES業界を「“良い”SES」にするために業界No.1の立ち位置を目指す、株式会社ESESの代表取締役。人材サービス事業を行うUZUZ(ESESのグループ会社)において、営業部長や支店立ち上げを経て、最年少で執行役員に就任した経歴の持ち主。現在は、経営業務だけでなく、営業や採用にも幅広く従事し、SES業界に革新を起こすために日々奮闘中。

QAエンジニアとは?

QAエンジニアのQA(Quality Assurance)とは「品質保証」のことです。

つまりQAエンジニアはその名の通り、システムやソフトウェアの品質を保証する役割を担います。

役割・仕事内容

QAエンジニアの具体的な仕事内容は、テストを実施して以下の確認を行うことです。

  • システムやソフトウェアが設計通りに作られているか
  • 正常に動作するか
  • 使いやすい仕組みか

さらに、QAエンジニアには、今以上に品質を向上させるにはどうすればよいか考え、改善に繋げる役割もあります。

QAエンジニアとテストエンジニアの違い

QAエンジニアの他にも、品質に関わるエンジニアとしてテストエンジニア(テスター)が存在します。

この2つのエンジニアは混同されがちですが、両者の大きな違いは「視点」と「業務範囲」です。

QAエンジニアは、開発全体のプロセスや製品の品質向上に焦点を当て、品質保証の手法や基準を設定・管理し、改善案の提出も行います。

一方、テストエンジニアは、製品のテスト自体に集中し、バグを発見・報告します。

テスト実行に特化するテストエンジニアに比べて、QAエンジニアはより広範囲に渡って品質管理を行っているということです。

 QAエンジニアはいらないって本当?

結論として、QAエンジニアは必要な存在で、需要は高いです。

大きな理由としては、以下のとおりです。

  • IT業界全体で人材が不足している
  • 問題を早期に発見できる
  • 品質管理は全てのソフトウェア開発における重要フェーズである

今後、品質管理の自動化技術が発展し代替されていく可能性も否定はできません。

実際に、システム開発におけるテスト開発では、AIを使った自動化ツールを採用しているケースもあります。

とはいえ、ユーザー視点での検証やテスト設計など人にしかできない業務もあるため、すぐに淘汰されることは考えにくいです。

中でも、人間的な感覚を品質向上に役立てる視点を持っている人は、今後もQAエンジニアとして活躍できるでしょう。

 QAエンジニアはいらないと言われる5つの理由

QAエンジニアは、品質の担保や向上を担うために不可欠なエンジニアですが「いらない」と言われることがあるのも事実です。

一言で表すなら「QAエンジニアの仕事は機械や他のエンジニアに置き換えやすいから」といえます。

ここからは「いらない」と言われる理由を掘り下げて解説します。

1.テスト自動化の普及

QAエンジニアの主な業務の一つであるテストは、テスト自動化の普及により効率化が進んでいます。

つまり、業務の一部が自動化によって手作業で行う必要がなくなり、テスト専任のQAエンジニアが不要とされ将来性もないというわけです。

確かに単純作業の仕事が失われていく可能性はありますが、QAエンジニアの役割はテストの実行だけではありません。

使いにくい点についてユーザーの意見を反映させたり、サービスの改善を行うことも重要な業務のため、テスト自動化によって完全に仕事がなくなるとは言い難いでしょう。

2.アジャイル開発やDevOpsの導入

近年は、アジャイル開発やDevOpsの導入により、テストが開発プロセスの一部として組み込まれ、開発者がテストを実施するようになっています。

これにより、QAエンジニアが担当していたテスト業務が分散され、チーム全体が品質保証に関与するようになりました。

そのため、QAエンジニアは必要ないと考えられることがあります。

ただし、それは「QAエンジニアの業務のみを行う人が不要」ということであり「QAエンジニア自体が不要」というわけではないのです。

例えば、アジャイル開発チームにQAエンジニアの経験があるメンバーを入れることなどは大きな力となるでしょう。

3.チーム全体での品質保証責任

現代の開発では、品質保証は特定の人が責任を負うのではなく、チーム全員の責任とされています。

この考え方により、QAエンジニアが専任で品質を保証するという従来の役割が縮小し、テストが開発者や他のチームメンバーのタスクとして吸収されてしまっているのです。

ただし、逆を言えば、QAエンジニアだけではなく、他のチームメンバーのタスクも同様に、お互いに吸収されているとも考えられるでしょう。

4.Shift-leftテストによる影響

「Shift-leftテスト」とは、開発の初期段階でテストを行う開発手法です。

このアプローチでは、開発者がコードを記述すると同時にテストも実行されるため、別工程で改めてテストを行う必要がありません。

そのため、後の段階でQAエンジニアが介入する必要が少なくなり、役割が減るということになるのです。

5.開発コストの削減

特にリソースが限られている企業では、QAエンジニアを雇うよりも、開発者がテストも行う方がコスト削減に繋がると考えられることが少なくありません。

自動化ツールや開発者によるテストで品質保証をまかなうことで、QAエンジニアの役割が減少することは考えられます。

ただし、繰り返しになりますが、QAエンジニアの業務にはサービスの改善など、テスト以外のものもあります。

いらないと言われないQAエンジニアになれる人の特徴

いらないと言われない QAエンジニアになれる人の特徴

先述の通り、QAエンジニアは様々な理由から「いらない」と言われているのも事実です。

しかし、将来性や需要は高い職種であるため、次に解説する向いている人の特徴に当てはまる場合は、QAエンジニアとしてのキャリアも考えてみてはいかかでしょうか。

細かいチェックやバグ探しが得意な人

QAエンジニアの業務では、ソフトウェアやシステムの細かな部分を注意深くチェックすることが重要です。

そのため、コードやUIに潜むバグやエラーを見逃さないために、細かいところまで気を配る必要があります。

日常的に細かい作業やバグ探しが好きな人、些細な不具合にも敏感に反応できる人は、QAエンジニアに向いているといえるでしょう。

また、これらのある意味“単純作業”とも呼べる作業を苦に感じない人もQAエンジニアに向いている可能性があります。

ユーザー視点を意識できる人

QAエンジニアは、最終ユーザーがどのように製品を使うかを考えながらテストを行う必要があります。

ユーザーにとっての使いやすさや、直感的なインターフェースの重要性を理解し、ユーザーが直面しそうな問題を事前に発見する能力が求められるのです。

したがって、ユーザー視点を意識しながら製品を評価できる人は、QAエンジニアとして活躍できる可能性が高く、ユーザーに対しても有益なサービスが提供できるでしょう。

ドキュメンテーション能力のある人

QAエンジニアの仕事には、テスト結果や発見されたバグを詳細に記録し、他のチームメンバーが理解できるように報告する業務があります。

その際、チームメンバーが報告のためのドキュメントを見て、バグ対応を再現できなければ無駄な時間を要してしまいます。

ドキュメント作成には問題の再現手順や修正案、改善点を明確かつ簡潔に言語化・記号化する必要があるため、文章力や説明能力が求められるのです。

テスト結果を整理し、開発チームに正確に伝える能力を持っている人は、QAエンジニアに適しているといえます。

マルチタスクが得意な人

QAエンジニアは、複数のプロジェクトやタスクを同時に進める場面が多いです。

また、テストだけではなく、結果の分析や報告、開発プロセスの改善提案、顧客対応など、業務の幅も広い傾向があります。

そのため、マルチタスクが得意で、優先順位をつけて業務を進められる人は、QAエンジニアに向いているといえるでしょう。

もちろん、マルチタスクをこなす上ではテストスキルだけではなくプログラミングスキルやソフトウェア開発に関する知識も求められます。

コミュニケーションスキルが高い人

QAエンジニアは、開発者やプロジェクトマネージャー、クライアントなどと密接に連携する機会があります。

その際に、バグやテスト結果を効果的に伝えるためには、的確で分かりやすいコミュニケーションを取れる力は欠かせません。

また、チーム全体で意見交換を行う場面も多いため、相手の視点を考慮しながら建設的なコミュニケーションを取れる人は、QAエンジニアに適しているといえます。

コミュニケーションスキルは、会話だけではなくメールやチャットなどの文章においても同様に求められます。

監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

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QAエンジニアのやりがいを感じる時

QAエンジニアのやりがいとして、まず最初に挙げられるのは、重大なトラブルを前もって防げた時でしょう。

バグを発見して、致命的なトラブルを事前に食い止められたときは特に大きなやりがいを感じるものです。

また、自分が発見したバグに関して、他部署や他社の人から感謝されることもあります。

内容が伝わりやすいドキュメントを作成した際などは「ドキュメントがわかりやすくすぐに修正ができた」と評価を受けることもあるでしょう。

QAエンジニアの業務では、プログラミングスキルや開発スキルを身に付けることができます。

それらをより深く追求していくことで、専門性の高い仕事を提供でき、やりがいを感じられます。

高い評価をいただくことができれば、キャリアアップにもつながるはずです。

 QAエンジニアに求められるスキル

本記事を読み進める中で、QAエンジニアに対する不安が解消され「QAエンジニアとして働いてみたい」と思った人もいるのではないでしょうか。

ここからは、そんなQAエンジニアに求められる具体的なスキルを紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

プログラミングスキル

QAエンジニアには、プログラミング言語の理解が必須です。

システムはプログラミング言語で構成されており、品質向上や改善を提案するにはプログラミングの構造を理解しておく必要があります。

また、プログラミングスキルがあることによって、テスト自動化スクリプトの作成や、開発者と連携してバグ修正の支援も行えるため、開発プロセス全体をサポートできます。

なお、主に使用される言語には、PythonやJavaScriptなどがありますが、特に学習に取り組みやすいプログラミング言語はPythonです。

ソフトウェア開発に関する知識

QAエンジニアは、プログラミング言語はもちろんのこと、ソフトウェア開発のプロセスや仕組みを深く理解しておく必要もあります。

テスト計画の策定や問題発見のタイミングを最適化するためには、要件定義から設計、実装、リリースに至るまでの一連の流れを把握することが大切です。

また、ソフトウェアアーキテクチャやAPIの動作を理解していると、効率的にテストを実施でき、システム全体の品質向上にも繋がります。

なお、代表的な開発手法には小〜中規模システムに適した「アジャイル開発」と、大規模開発に適した「ウォーターフォール開発」があります。

どちらにも対応できるよう知識を身に付けておけば、様々な場面で活躍できるでしょう。

テスト技法やテストツールに関するスキル

QAエンジニアは、テストを漏れなく適切に実施できるよう、様々なテスト技法に精通している必要があります。

これには、手動テストの設計や実施に加え、自動化テストを行うためのツールを使いこなすことも含まれます。

企業によっては企業独自のテストツールを使用することもあるでしょう。

テスト技法を理解していることで、どのようなテストが必要かを判断し、プロジェクトの品質を高めるために最適なテスト手法を選択できるのです。

品質保証・品質マネジメントの知識

品質保証の基本的な概念や、品質マネジメントに関する知識も、QAエンジニアにとって重要なスキルです。

ソフトウェアの品質を確保するための手順やプロセスを構築・管理するためには、製品やサービスの標準化規格であるISO規格や品質管理の手法を理解しておく必要があります。

また、リスクベースドテストなど、製品の品質向上に直結する方法論を取り入れることで、単にバグを発見するだけでなく、プロジェクト全体を通して品質を管理する役割も果たせます。

監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

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QAエンジニアにおすすめの資格

QAエンジニアとして活躍したいのであれば、資格をとっておくと客観的なスキルの提示ができるとともに、アピールポイントとしても注目されます。

未経験の方も経験者の方も、以下の資格を持っておくと就職時や転職時に役立てることができるでしょう。

・ソフトウェア品質技術者資格認定
・IT検証技術者認定試験(IVEC)
・JSTQB認定テスト技術者資格

「ソフトウェア品質技術者資格認定」は、日本科学技術連盟が実施している資格であり、対象はソフトウェアに携わる全ての人です。

初級と中級に分かれており、この資格を保有していることで、ソフトウェアの品質やテスト、レヴューについての技法を習得していることを証明できるでしょう。

「IT検証技術者認定試験(IVEC)」は、テストエンジニア向けの資格制度で、IVIAが実施しているものです。

問題は記述式で、テスト現場における実務力を問われ、キャリアレベルによって試験が7段階に分かれています。

「JSTQB認定テスト技術者資格」はJSTQBが実施している検定です。

ソフトウェアのテストや検証に関する基礎知識を問う「Foundation Level」と、テストマネジメントやレビューについて問う「Advance Level」の2つがあります。

独学での勉強も可能ですが、受験対策として独自の認定講座やeラーニングを利用することが可能です。

まとめ

「QAエンジニアはいらない」と言われているのは事実です。

しかし、需要が高く必要な存在でもあり、自分が向いていると感じたり、業務に興味がある人は、QAエンジニアとしてのキャリアを歩むのもおすすめです。

弊社ESESはSES企業で、エンジニアの働きやすい環境作りを行っています。

その一環として、自分の希望するキャリアに合わせて自由に案件を選べる「案件選択制度」を導入しています。

今回ご紹介した、QAエンジニア向けの案件も取り扱っているので、それらを選択することも可能です。

弊社は様々な分野の案件を扱っており、QAエンジニアとして活躍したい人だけでなく、働きながらQAエンジニアとは別のキャリアを考えたい人にとってもぴったりの企業です。

キャリアアップのサポートも行っているため、ESESに興味を持ってくださった方は、以下より詳細をチェックしてみてください。

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執筆・編集

ESESブログ 編集部

「正しい情報をわかりやすく」をモットーに、SESエンジニアとして働くなら知っておきたい“お役立ちコンテンツ”を発信しています。すべての記事は、SESのプロが徹底的に監修。SES企業だからこそわかるリアルな情報を日々発信中です。

ESESとは?

ESESという社名には、3つの願いが込められています。

1つ目は、ITエンジニアの7割を占める働き方
「SES(客先常駐)」を「良いSES(“E”SES)」にしたいという願い。

2つ目は
「従業員満足度(ES)」を高めることで、「エンジニア全体の満足度(ES)」も高めたいという願い。

そして3つ目は、
社員や顧客に対して常に「YES(前向きな返答)」と言える会社でありたいという願い。

ESESでは「自らとエンジニアがウズウズ働ける世の中をつくる。」
ミッションとし、常態化しているSESエンジニアの労働環境課題を解消していきます。