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「Pythonはやめとけ」と言われる理由とは?魅力や学習方法も解説

「Pythonはやめとけ」はなぜ?

ネット上やエンジニアなどから見聞きすることの多い「Pythonはやめとけ」という意見。

このような意見があるのには、いくつかの理由があることが考えられます。

ただ、全てのエンジニアにやめとけと言えるわけではなく、魅力もあり、向き不向きがあることは事実です。

そこで本記事では、Pythonが「やめとけ」と言われる理由とともにそう言い切れない理由を解説します。

やめとけと言われるエンジニアの特徴も紹介するため、自分に当てはめて考えてみることから始めてみましょう。

また、学習難易度や学習方法も解説するため、Pythonを学習しようと考えている人はぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

株式会社ESES 代表取締役社長

1990年生まれ。埼玉県出身。SES業界を「“良い”SES」にするために業界No.1の立ち位置を目指す、株式会社ESESの代表取締役。人材サービス事業を行うUZUZ(ESESのグループ会社)において、営業部長や支店立ち上げを経て、最年少で執行役員に就任した経歴の持ち主。現在は、経営業務だけでなく、営業や採用にも幅広く従事し、SES業界に革新を起こすために日々奮闘中。

「Pythonはやめとけ」と言われる理由

プログラミング言語には様々なものがあり、目的やそのシステムに「合う・合わない」によっても選択するものが異なります。

その中でも、ネット上やITエンジニア間の噂として「Pythonはやめとけ」といった言葉を耳にすることがありますが、それには次のような理由が考えられます。

実行速度が遅い

Pythonは文法が簡潔なため読みやすいというメリットがある反面、実行速度が遅いというデメリットがあります。

その理由の1つとして挙げられるのが、Pythonがインタプリタ型言語であることです。

インタプリタ型言語はコードを1つずつ実行するため、コンパイル型言語に比べて動作に時間がかかる特徴があります。

特に、大量のデータ処理や速い実行を求められる場面では、パフォーマンスが劣る可能性があるのです。

エラーが発生しやすい

エラーが発生しやすいのは、Pythonが動的型付けの言語であるためです。

動的型付けでは、変数にどのデータが入るか実行時に決定されるため、コードが実行されるまでミスが検出されにくいという特徴があります。

そのため、複雑な処理を行う際に予期せぬエラーが発生しやすくなるのです。

また、一部では「インデントエラーが気持ち悪い」といった評価もありますが、こちらは慣れればそれほど難しくなく「気持ち悪い」と感じることもなくなるでしょう。

大規模システムには向いてない

Pythonはインタプリタ型言語であるため実行速度が遅いこと、動的型付けのためエラーが発生しやすいということから、規模の大きなシステムには不向きといえます。

規模が大きなものほど実行速度が速く、ミスが少ないことが求められる傾向があります。

そのため、大規模なシステムや複雑な処理が必要な場合は、C++やJavaなど、他の言語が選ばれることが多く、Pythonは大規模システムには向いていないのです。

学習に時間がかかる

Pythonの学習に時間がかかるといわれる原因は、幅広い応用範囲と機能の豊富さにあります。

実務に活用できるレベルになるまでには長い時間がかかるといえるのです。

後ほど詳しく説明しますが、Pythonはシンプルで初心者でも理解しやすい一方、ライブラリやフレームワークが充実していることから、学ぶべきことも多いのです。

また、充実したライブラリやフレームワークを活用するためには、様々な用途に応じた知識も必要となります。

「Pythonはやめとけ」という噂は、これらの学習の壁に直面した人が発している可能性も高いといえるでしょう。

やめとけと言い切れないPythonの魅力

Pythonは「やめとけ」と言われる一方で、Pythonならではの魅力もあり、Pythonの習得をおすすめできる側面もあります。

以下では「やめとけ」と言い切れないPythonの魅力をご紹介します。

初心者にも理解しやすい

Pythonは、シンプルで理解しやすいソースコードが大きな特徴です。

文法も自然言語に近い文法のため、プログラミング初心者でも比較的簡単に読み書きできるでしょう。

また、コードの量も少なくて短いコードで表現できることが多いため、視覚的にもわかりやすいというメリットがあります。

コンパイルが必要ない

コンパイルとは、指定された言語で書かれたプログラムを、別の形式や言語の一連の命令に変換する作業のことをいいます。

この変換ではミスが起きてしまったり、想定通りの動作に結びつかなかったりすることがあるため、特にプログラミング初心者にとっては大きな壁となりやすいです。

しかし、Pythonではこのコンパイルが必要がなく、インタプリンタ言語のためコードを読み込みながらそのまま処理・実行されます。

そのため、開発効率の向上につながるのです。

ライブラリが充実している

Pythonは幅広い分野に対応できるよう、様々なライブラリやフレームワークを持っています。

これらは、プログラムで汎用性が高い機能や、テンプレートなどを集めたものです。

つまり、これらを利用することで、複雑な処理でも一から実装する必要がなく、効率よく開発を行うことができるのです。

Pythonは新しいライブラリが追加・改善されていくため、最新の技術にも迅速に対応できます。

汎用性が高い

現場では「Pythonは使える場面が限られる」という声も一部ありますが、実際にはそんなことはありません。

PythonはWeb開発、データ分析、人工知能(AI)、機械学習、スクリプト作成など、幅広い分野で利用できる言語です。

また、特定のOSに依存せずに動作するため、Windows、Mac、Linuxといった異なるプラットフォームでも同じコードで実行が可能です。

シンプルな構文と豊富なライブラリの組み合わせにより、様々なニーズに対応することができるといえます。

最新技術にも対応できる

汎用性が高いこともあり、人工知能(AI)やデータサイエンス、ビッグデータ、ブロックチェーンなど、急速に進化する技術領域においても活用されています。

Pythonはライブラリやフレームワークが更新されるため、最新技術へも対応できるようになるのです。

また、分析に関連した分野に向いていると言われているPythonですが、Webアプリの開発に使用されていることもあります。

監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

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気になる、Pythonエンジニアの年収は?

Pythonに興味を持っている人にとって、気になることの一つがPythonエンジニアの年収ではないでしょうか。

大まかな目安ではありますが、Pythonエンジニアの年収は400万円〜800万円ほどです。

他のプログラミング言語を使用するエンジニアに比べると、年収は高い傾向にあるといえます。

特にAI開発やデータサイエンティストといった専門知識を必要とする職種の場合はより高額になる傾向があるようです。

初心者から高収入を目指すことは難しいですが、Pythonはその将来性の高さや案件の豊富さから、知識やスキルを磨けばさらに高収入を目指すことも可能です。

「Pythonはやめとけ」と言われる人の5つの特徴

Pythonはその魅力と「やめとけ」と言われる理由がある中で、以下の特徴に当てはまる人はやめとけと言われがちです。

Pythonに興味があるものの、自分に向いているかどうか不安な人は、ぜひ次の5つの特徴に当てはまるか考えてみてください。

1.未経験からエンジニアを目指している

Pythonは学習に時間がかかるため、未経験からエンジニアを目指している人はやめとけと言われやすいでしょう。

Pythonはシンプルな構文で初心者でも理解しやすいものの、実務で通用するレベルになるには、様々な知識を身に付ける必要があるためです。

エンジニアになるにはPythonの学習だけでいいわけではないため、他の知識や技術を身に付ける時間を確保するためにも「やめとけ」と言えます。

特に30代以降で未経験の場合は、キャリアチェンジの難しさや、10代や20代と比較すると学習能力の低下があるため「やめとけ」とアドバイスされやすいでしょう。

2.短期間で習得したい

Pythonは汎用性が高く、習得すれば様々な分野で活用できるのが特徴であり魅力の1つです。

ただし、応用レベルの知識・技術を身に付け、実際のプロジェクトで使えるまでにはそれなりの時間を要します。

そのため、短時間で習得したい人や、継続した学習が苦手と感じている人には向いていないといえるでしょう。

3.大規模なシステム開発に携わることが多い

先ほどお伝えしたように、Pythonは柔軟性が高い一方で、システムが大規模になるとバグやエラーが発生しやすくなります。

また、Pythonは大規模なシステムや複雑な処理を必要とする場合には活用しにくいという特徴があります。

そのため、大企業の案件や規模の大きなシステムに携わる機会が多いエンジニアや、大きな案件に携わりたい人は「やめとけ」と言われやすいでしょう。

4.明確な目標がない

Pythonは汎用性が高く、様々なニーズに応えられるため、習得すればエンジニアとして活躍の場が広がります。

しかし、明確な目的がなく習得しようとしても、多種多様なライブラリの中から、どのライブラリに焦点を当てるべきかなどの学習内容も決めにくくなります。

さらに、長期にわたる学習は続きにくい傾向もあるでしょう。

何を目指して学ぶのか、目標がない人はモチベーションが低下しやすいため「やめとけ」と言われることが多いです。

5.学習の継続が苦手

Pythonは様々なライブラリや応用方法があるため、習得には時間がかかります。

しかも、実際に業務に使うレベルにまでなろうとすると、基礎を学ぶだけでなく、実務に使えるレベルに達するまで学習を続けなければいけません。

また、Pythonは新しい技術に対応できるよう進化を続けているため、一度習得しても継続的に学んでいく必要があります。

そのため、学習を続けるのが苦手な人は挫折しやすく「やめとけ」と言われるのです。

Pythonの学習難易度

学習難易度は決して低いとは言い難いですが、理解はしやすいです。

Pythonはシンプルな構文であり、他のプログラミング言語に比べて読みやすく、理解もしやすいという特徴があります。

ただし、実務で応用的に使うためには長期の学習が必要であり、継続学習を苦手とする人にとってはハードルが高いです。

「やめとけ」と言われる理由や魅力を総合的に考えると、Pythonは中・上級へのステップアップを考えている人に最もおすすめといえるでしょう。

Pythonの学習方法3ステップ

Pythonの学習方法3ステップ

ここまでの内容からPythonの学習をしたいと考えている人は、以下のステップで学習を進めることをおすすめします。

次の3つのステップを軸に、自分により合った学習方法を見つけてみてください。

1.学習計画を立てる

Pythonの学習に限らず、何かを習得する際は計画を立てることによって、効率的に学習を進めることができます。

まずは、自分が何を目指してPythonを学ぶのか、明確な目標を設定しましょう。

具体的な例としては、以下のようなものがあります。

  • Web開発を目指す場合は「Flask」「Django」を中心に学習する
  • データ分析を目指す場合は「Pandas」や「NumPy」

このように、自分が何を目指していて、どの分野を中心に学ぶべきなのかを具体的に考えることが大切です。

2.教材で基礎知識を身に付ける

目標が定まったら、必要な教材を用意し学習をスタートさせましょう。

参考書や動画など、様々な教材があるため、次のポイントを意識して、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

  • 理解しやすい
  • 学習スタイルに合っている
  • 必要な内容が学べる

使いやすい教材を選ぶことで、学習を継続できる可能性がアップするはずです。

3.実践してスキルを定着させる

基礎知識を学んだあとは、実際にコードを書いて動かすことで、実践レベルに落とし込んでスキルを身に付けることができます。

Webアプリケーションを構築するなど、目標に応じて実践してみることが大切です。

また、それらを試す中でエラーやバグを解決する過程において、問題解決能力も磨かれるため、応用力も向上するでしょう。

監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

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未経験の人におすすめの具体的な学習プラン

未経験からPythonを学習するのであれば、オンラインのPython学習サイトかプログラミングスクールで学習する方法が現実的でしょう。

オンラインの学習サイトは、無料から始められるものもあるため、まずはお試しで無料のものを利用してみて、学習が続けられそうなら有料のものに切り替えると良いでしょう。

また、時間や学習資金に余裕があるのなら、Pythonを学習できるプログラミング教室もおすすめです。

先におすすめしたオンラインの学習サイトと併用して学習すると、さらにしっかりと知識が身につきます。

いずれにせよ、学習をひと通り終えたら、就活のためにポートフォリオとしてオリジナルアプリを作ってみましょう。

「未経験でもこれだけできる」というアピールになります。

アプリ制作まで完了させることを目標に、ぜひ自分に合った方法で学習を進めてください。

まとめ

Pythonは、実行速度の遅さや大規模システムへの不向きなどの理由から「やめとけ」と言われやすい傾向があるプログラミング言語です。

一方で、理解がしやすく、汎用性が高いなどの魅力もあります。

Pythonを学習するかどうかで迷っている人は、まずは「なぜ習得するのか」を考えることが大切です。

明確な目標があれば学習が継続しやすく、習得後もエンジニアとして活躍の場を広げられるでしょう。

弊社ESESはSES企業。

弊社では様々な言語やプラットフォームを利用する案件を扱っており、中には今回ご紹介したPythonを使用する案件もあります。

エンジニアのスキルレベルや希望に沿って参画する案件を決められるため、持っている知識・技術を活かしやすいという特徴があります。

また、キャリアアップやスキルアップのサポートもしているため、目標がある人はやりがいをもって働くことができるでしょう。

長くエンジニアとして活躍したいとお考えであれば、ぜひ弊社で活躍し続けられるエンジニアを目指してみませんか?

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執筆・編集

ESESブログ 編集部

「正しい情報をわかりやすく」をモットーに、SESエンジニアとして働くなら知っておきたい“お役立ちコンテンツ”を発信しています。すべての記事は、SESのプロが徹底的に監修。SES企業だからこそわかるリアルな情報を日々発信中です。

ESESとは?

ESESという社名には、3つの願いが込められています。

1つ目は、ITエンジニアの7割を占める働き方
「SES(客先常駐)」を「良いSES(“E”SES)」にしたいという願い。

2つ目は
「従業員満足度(ES)」を高めることで、「エンジニア全体の満足度(ES)」も高めたいという願い。

そして3つ目は、
社員や顧客に対して常に「YES(前向きな返答)」と言える会社でありたいという願い。

ESESでは「自らとエンジニアがウズウズ働ける世の中をつくる。」
ミッションとし、常態化しているSESエンジニアの労働環境課題を解消していきます。