SESの年収はどれくらい?平均年収と単価との関係、年収を上げる方法を解説
SESエンジニアとして働いてはいるものの、他社・他職種と比較すると年収が低い傾向にあるなど、気になることがある人も多いのではないでしょうか。
ただ「SESだから年収が低い」というわけではないため、収入のことを理由に転職するのはおすすめできません。
SESエンジニアという働き方に納得している人であれば、SESエンジニアとして働き続けながら年収アップを目指すことも可能です。
そこで今回は、SESエンジニアの年収について解説するとともに、年収アップの方法もご紹介します。
SESの年収事情
「SESの年収は低いのでは?」「このまま働き続けて、どこまで収入を伸ばせるのだろうか」と不安に感じている方も多いです。
ここでは、以下の要素から、SESの年収事情について解説します。
- SESの平均年収はどれくらい?
- 職種別の平均年収
- 単価と年収の関係
SESエンジニアの年収は一律ではなく、平均年収の水準・職種ごとの相場・案件単価と還元率といった複数の要素によって決まります。
自身の働いている状況と照らし合わせてみてください。
SESの平均年収はどれくらい?
SESエンジニアの平均年収は、300万円〜500万円が目安で、新卒やエンジニア未経験の場合は300万円程度からスタートするケースが多いです。
転職サイトdodaの調査によると、技術系(IT/通信)の平均年収は約462万円とされています。
これは全職種の平均よりやや高い水準です。
ただし、年収はあくまで「目安」であり、担当する案件の内容やスキルレベル、クライアントの業界によって大きく変動することは押さえておきましょう。
弊社ESESで実際に働いているエンジニアの年収例は、以下の通りです。
- 460万円 / 23歳 女性(経験2年)
- 500万円 / 25歳 女性(経験2年)
- 600万円 / 34歳 男性(経験7年)
- 1,000万円 / 48歳 男性(経験22年)
- 1,100万円 / 39歳 男性(経験15年)
これらの例からも分かるように、経験やスキルを積み重ねることで、年収は着実に上がる傾向にあります。
参考:求人情報・転職サイトdoda(デューダ)「平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】」
職種別の平均年収
ITエンジニアの年収は、担当する職種によって大きく異なります。
たとえば、dodaの最新データによる一部職種の平均年収は以下の通りです。
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| システムエンジニア | 413万円 |
| AIエンジニア | 598万円 |
| セキュリティエンジニア | 457万円 |
| クラウドエンジニア | 595万円 |
| ITコンサルタント | 590万円 |
| 社内SE | 506万円 |
これらの数値はあくまで平均値の目安であり、個々人のスキル・経験・勤務先の業界・案件内容などによって変動します。
たとえば、AIやクラウドなどの先端技術領域は、需要が高い分だけ報酬も高めに設定される傾向があります。
また、SESエンジニアの場合は、担当するプロジェクトの単価や求められるスキルに応じて年収が変わるため、職種だけで年収を判断することはできません。
そのため、自分が目指す職種や技術領域を定めたうえで、必要なスキルを身につけることが年収アップの近道となります。
エンジニアの平均年収事情については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
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単価と年収の関係
SESエンジニアの年収は、基本的に「案件単価」と「還元率」によって決まります。
一般的な計算式は、次の通りです。
| 月単価×還元率-経費 = 月給 月給×12か月=年収 |
SESの月単価は、55万〜65万円前後が一般的で、未経験エンジニアの場合は、30万円前後からスタートするケースも珍しくありません。
以下は、還元率60%を想定した、職種別の単価例と年収シミュレーションです。
ただし、経費は企業によって異なるため、ここでは考慮していません。
| 職種 | 単価相場(1か月あたり) | 年収 |
|---|---|---|
| テスター | 30~45万円 | 216~324万円 |
| プログラマー(初級) | 40~55万円 | 288~396万円 |
| プログラマー(上級) | 50~70万円 | 360~504万円 |
| システムエンジニア(初級) | 55~80万円 | 396~576万円 |
| システムエンジニア(上級) | 65~100万円 | 468~720万円 |
| プロジェクトリーダー | 70~120万円 | 504~864万円 |
SESエンジニアが年収を伸ばすためには「単価を上げるスキルを身につけること」が重要なポイントです。
単価相場や単価アップの具体的な方法については、以下の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。
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SESの年収が低いと言われる理由3選
インターネットの記事やSNSの書き込みを見ると「SESは年収が低い」といった内容を目にすることがあります。
しかし、先程ご紹介したとおり、SESの年収はITエンジニアの中でも目立って低いというわけではありません。
ではなぜ「年収が低い」と言われてしまうのか、ここからはその理由を解説します。
1.案件によっては無駄なマージンが発生しているから
SESでは3次請け、4次請けといった案件を扱うことも少なくありません。
3次請けや4次請けだからといって必ずしも報酬が低いとは言い切れませんが、一般的には商流が深くなるほどマージンは引かれていくため、その分報酬は低くなります。
引かれるマージンが正当なものであれば問題はありませんが、中には無駄な商流が発生していて、企業が多くマージンを取っていることもあります。
そうなると、エンジニアの仕事ぶりに対して報酬が十分に還元されなくなり、結果として収入が低くなるといった現象が起こってしまうのです。
2.企業によっては還元率が低いから
還元率とは、エンジニア一人あたりの単価に対して、どれほどの比率でエンジニア本人に報酬として還元されるかを表したものです。
SESでは、還元率がエンジニアに公表されていないケースもあり「還元率が低いから給料が上がらない」という認識を持っている人も少なくありません。
一般的に、SESの還元率は50~60%であることが多く、70%以上であれば高水準であるといえます。
ただし、還元率は高ければ高いほど良いというわけではありません。
還元率が高くても、SES企業に十分な利益が残っていなければ、経営が不安定になり、SES企業の存続自体が危ぶまれることにもなりかねないのです。
また、還元率の計算方法には明確な決まりがない点にも注意が必要です。
一見高還元率に見えても、実際には各種手当の金額や、待機時の積立金として引かれてしまうこともあります。
高還元率を謳っている企業については、高還元率を実現できている理由をしっかり確認しておきましょう。
3.案件によってはスキルが身につかないから
SESは下請けの案件が多いため、エンジニア経験が少ない人や未経験の人でも就職しやすいというメリットがあります。
しかし、それは裏を返せばエンジニア経験が少ない人や未経験の人でも就業可能な単純作業である可能性があります。
このような案件ばかりを受け続けていると、エンジニアの経験年数に対してスキルが身につかず、年収も上がらないという事態に陥ってしまいます。
IT業界では求められる知識やスキルの変化が激しく、スキルアップができない人はどんどん選べる案件が減り、伸びしろのある若いエンジニアの方が選ばれがちです。
下請け業務であっても問題はありませんが、少しずつでもスキルアップが期待できる案件を選んでいくことが大切です。
SESで年収を上げる方法3選

SESエンジニアという働き方にメリットを感じているのであれば、年収を上げることにも目を向けてみましょう。
SESエンジニアはSIerや社内エンジニアと比較すると低くなりがちですが、動き方次第で年収を上げることが十分に可能です。
ここからはSESで年収を上げる方法を3つご紹介します。
1.スキルを磨く
慢性的な人材不足であるIT業界にとって、エンジニアの需要は非常に高く、高いスキルがあればあるほど市場価値は高まります。
これはSESエンジニアにも言えることで、スキルアップをすることが年収を上げるための1番のポイントです。
例えば、SES企業が単価の高い案件を扱っていても、所属するエンジニアのスキルが不足していれば、その仕事を担当することができません。
反対に、高いスキルがあれば単価の高い案件を依頼される可能性は高くなります。
入社時の収入が多少低くても、経験年数は関係なくスキルさえ磨けば年収アップできる点はエンジニアの大きな特徴です。
そのためには、常にスキルアップができる業務内容かどうかを考えながら案件を受けることが大切です。
2.上流工程の案件を受ける
SESでは、エンジニアのスキルや実績によって案件が紹介されます。
そのため、業務内容に見合ったスキルが身についていることがSES企業側に認められていれば、上流工程の案件に携われる可能性も高くなります。
選択肢が少なくても、案件を選べる状態であれば「確実にできること」を優先して決めるのではなく、少しでもスキルアップができるものを受けましょう。
また、日々の業務内容をこなすだけでスキルアップを目指そうとするのではなく、業務とは別に新たなプログラミング言語を習得するなど、自己研鑽することも大切です。
今受けている仕事とは直接関係のないことでも、資格を取得することでスキルの証明になり、単価の高い案件の紹介へとつながる可能性もあります。
3.単価を見直すタイミングでSES企業に交渉する
企業によっては、エンジニアからの単価交渉に応じてくれるところもあります。
例えばクライアントからの単価を基準に年収などが決まる「単価評価制度」を取り入れている企業であれば、半年から1年ごとに単価の見直しがあります。
ただし、最初から単価交渉をするケースはごくまれです。
実際に業務をする中で「もっと評価されても良いのでは」と感じていたり、成果を出しているのであれば、単価見直しのタイミングで交渉してみるというのも一つの手です。
なお、単価評価制度については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。
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監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
受け身ではなく自ら動くことが大切
SESは未経験者やエンジニア経験の浅い人でも受け入れられやすく、実務経験を積む場所としては多いに利用する価値があるといえます。
しかし、正社員として働けるからといって与えられた案件だけをこなすことを続けていると、時間の経過とともに後悔することになります。
企業によってはエンジニア一人ひとりのキャリアプランを考慮して案件を紹介してくれるケースもありますが、そのような企業は多くありません。
指示されるがまま動くのではなく、きちんと自分の意思をもって案件を獲得し、スキルアップを続けることが年収を上げるための近道となります。
年収が高いSES企業の特徴3選
「SESは年収が低い」と思われがちですが、年収が高いSESエンジニアも多数存在します。
そのようなエンジニアは、市場価値の高いスキルを持っています。
しかし、同じスキルを持ったエンジニアでも、SES企業によって年収が大きく異なる場合もあるのです。
SESエンジニアとして高収入を得たいと考えるのであれば、所属するSES企業の選び方も非常に重要です。
以下では、高収入が期待できるSES企業の特徴を3つご紹介します。
1.還元率が高い
単価が高い案件を担当していても、還元率が低いSES企業の場合、エンジニアの収入は低くなってしまいます。
一般的に還元率は70%以上であると高還元とされ、弊社ESESの還元率は現在77%。高還元SESといえます。
ただし、還元率の計算方法に明確な定義はなく、会社によって計算方法が違うなどの理由から、必ずしも「高還元率=給与が高い」というわけではありません。
「還元率が高い」と感じた場合は、どのような計算で算出されているのかをきちんと確認することが大切です。
なお、高還元率についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
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2.自分で案件を選択できる
「案件ガチャ」という言葉があるように、従来のSESではエンジニアが自由に案件を選べるケースは多くありませんでした。
しかし、近年は自分で案件を選べる「案件選択制度」を取り入れているSES企業もあります。
案件選択制度では、エンジニアが案件を選択できるため、自分のキャリアプランや身につけたいスキルから仕事を選んだり、極端に低い年収になることも避けられます。
市場価値の高いスキルを持っている人や実績のある人であれば、数十件の案件から選べるケースも珍しくありません。
ただし、一口に案件選択制度といっても、企業によってどこまで案件を選択できるかは異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
案件選択制度についてはこちらの記事でも詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
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3.スキルアップできる案件が多い
繰り返しになりますが、SESエンジニアはスキルや実績がある人ほど高単価の案件を紹介されたり、希望に合う仕事を選ぶことができます。
加えて、高度なスキルが求められる案件ほど単価も高くなります。
SES企業にも得意とする分野や取引先はそれぞれあり、中には単純作業ばかり扱っていたり、扱っている案件が少ないところもあります。
当然、そのようなSES企業で案件を受け続けているとスキルアップは望めません。
- 案件数が豊富
- 幅広い分野の案件を扱っている
- 研修制度や資格取得サポートなど、スキルアップの支援をしている
- 優秀なエンジニアが多く在籍している
スキルアップしやすいSES企業ではこのような特徴が多く見られます。
SES企業を探す際にはぜひ参考にしてみてください。
SESの年収に関するQ&A
SESエンジニアの年収について調べていると、平均年収や単価の話だけでなく、より具体的な疑問が出てくる方も多いです。
ここでは、SESエンジニアの年収に関してよくある2つの質問を取り上げ、制度面や企業選びの観点から整理します。
- 待機期間中の給与はどうなるの?
- SES優良企業は年収が高いって本当?
数字だけでは見えにくい部分も含めて理解することで、自分に合った働き方や企業選びのヒントが見えてくるはずです。
Q1.待機期間中の給与はどうなるの?
SESエンジニアとして働くうえで多くの人が気になるのが「待機期間中の給与は支払われるのか」です。
結論から言うと、待機期間中の給与の扱いは、所属するSES企業の雇用形態や契約内容によって異なります。
正社員として雇用されている場合は、基本的に待機期間中でも給与が支払われるケースが一般的です。
ただし、企業ごとに制度は異なり「基本給のみ支給」「各種手当の一部がカットされる」といった条件が設けられていることもあります。
加えて、契約形態や企業の方針によっては、待機中の待遇が不利になるケースもゼロではありません。
そのため、転職や入社を検討する際は、待機時の給与体系や支給条件を事前に確認しておくことが重要です。
待機期間の仕組みや有効な活用方法、注意すべき企業の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
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Q2.SES優良企業は年収が高いって本当?
「SESの優良企業は年収が高い」と言われることがありますが、正確には一律で高いというよりも「納得できる給与が得られる仕組みが整っている」企業が多いです。
優良企業では、評価基準が明確に定められていたり、案件単価や還元率を開示していたりするなど、給与の決まり方が可視化されています。
そのため「なぜこの金額なのか」が理解しやすく、不透明さによる不満が生まれにくい環境が整っています。
反対に、単価や評価制度が不明瞭な場合は「仕事量に対して給与が見合っていないのではないか」と感じやすくなります。
年収そのものの高さだけでなく、根拠を持って説明できる給与体系かどうかが、満足度を左右するポイントです。
SES企業を選ぶ際は、単純な年収の数字だけで判断するのではなく、評価制度や還元率の考え方、情報開示の姿勢にも目を向けることが大切です。
優良なSES企業の特徴については、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
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まとめ
「SESは年収が低い」「SESエンジニアは安く買い叩かれている」と言われるのには、いくつかの理由があります。
しかし、SESエンジニアだからといって一概に年収が低いわけではなく、市場価値の高いスキルや誇れる実績、さらに適切なSES企業を選べば収入アップは確実に叶えられます。
任された案件をただこなすだけではなく、まずはキャリアプランを立てた上で、スキルアップ、さらにはキャリアアップできるSES企業選びをしましょう。
弊社ESESでは「エンジニアが搾取される」など、これまでSES内で問題視されてきた現状を変えるため、労働環境改善のための様々な取り組みを行っています。
「SESエンジニアとしての働き方に不満はないものの、搾取はされたくない……」
そんな方は、ぜひ転職先の選択肢の一つとして弊社ESESをご検討ください。
募集要項については以下のページより詳しくご確認いただけます。














監修者コメント
白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
プロフィールを見る
年収の低さを「業界の構造のせい」だけで終わらせない
SESの年収が低いと言われるのは、やはりSES業界全体の構造が関係しています。
3次下請け、4次下請けといった構造になっていることは、IT業界に限ったことではありません。
下請け業務自体が悪いというわけでもなければ、マージンが発生するのも当然のことです。
このような構造を一個人が根本から変えることはできませんが、市場価値のあるエンジニアであれば、業界の構造のせいにすることなく年収アップは可能です。
SESだから年収が低いという考え方に捉われるのではなく、評価されるためには何をすべきかという点に着目してみましょう。