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「運用保守はやめとけ」と言われる理由は?将来性や実態を理解して後悔しないキャリアを築こう

「運用保守はやめとけ」とは言わせない!

「運用保守はやめとけ」

こんな言葉を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

IT業界において運用保守の仕事にはネガティブなイメージがつきまとい「スキルが身につかない」「キャリアが広がらない」といった声も少なくありません。

確かに、そういった側面が存在するのは事実です。

一方で、運用保守には他の職種にはない魅力や、将来につながる経験が得られるチャンスもある仕事です。

本記事では「なぜ運用保守はやめとけと言われるのか?」という理由を掘り下げ、運用保守の実態や将来性、キャリアを広げるために必要な考え方・行動について解説します。

「このまま運用保守を続けていいのか不安…」

「キャリアの方向性に悩んでいる」

このような悩みを抱えるあなたが後悔のない選択をするために、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

株式会社ESES 代表取締役社長

1990年生まれ。埼玉県出身。SES業界を「“良い”SES」にするために業界No.1の立ち位置を目指す、株式会社ESESの代表取締役。人材サービス事業を行うUZUZ(ESESのグループ会社)において、営業部長や支店立ち上げを経て、最年少で執行役員に就任した経歴の持ち主。現在は、経営業務だけでなく、営業や採用にも幅広く従事し、SES業界に革新を起こすために日々奮闘中。

運用保守が「やめとけ」と言われる理由

どの仕事にもネガティブな側面はありますが、特に「運用保守」は、ITエンジニアの間でも「やめとけ」と言われがちな職種です。

運用保守がなぜネガティブに語られることが多いのか、具体的な理由を解説します。

業務時間が長い

運用保守の現場では「システムを止めないこと」が何よりも優先されます。

システムが一時的にでも停止すれば、企業の業務や取引先への影響、さらには顧客からの信頼低下にもつながります。

そのため、残業や休日出勤をしてでも問題を解決しなければならないケースが多く、結果として業務時間が長くなりやすいのです。

また、運用保守では突発的な対応だけでなく、定期メンテナンスやバージョンアップ対応なども発生します。

これらの作業は、夜間や休日などの企業の営業時間外に行われることが多く、生活リズムが乱れやすいのも課題の1つです。

システムの安定稼働を支えるという重要な役割である一方、こうした勤務形態が「運用保守はやめとけ」と言われる一因になっています。

急なトラブル対応に追われる

運用保守の現場では、常にシステムを安定稼働させることが求められます。

しかし、入念に準備をしても、サーバー障害やネットワーク不具合、システムエラーなど、想定外のトラブルが発生することは避けられません。

問題が起きた際には、即座に原因を特定し、業務への影響を最小限に抑えながら復旧対応にあたる必要があります。

深夜や休日に緊急対応を迫られるケースもあり、突発的な呼び出しや長時間対応になることも少なくありません。

また、トラブル対応は一刻を争うため、わずかな判断ミスが大きな損害につながる可能性もあります。

こうした「ミスが許されない緊張感」の中で作業しなければならないため、精神的なプレッシャーが大きく、ストレスを感じやすい職種です。

トラブルを未然に防ぐための予防保守も重要ですが、現場では想定外の事態に対応する力が必要不可欠です。

冷静な判断力と粘り強さが必要になるため、人によってはこの環境を過酷に感じ「運用保守はやめとけ」と言われる理由の1つになっています。

単純作業の繰り返しになりがち

運用保守の業務では、定期的なシステム監視やバックアップ、ログの確認といった、マニュアル通りのルーティン作業が中心です。

これらは安定稼働を支えるうえで欠かせない作業ですが、毎日ほぼ同じ手順で進むため、変化や達成感を感じにくく「単調だ」と思う人も少なくありません。

特に、キャリア初期にこのような業務ばかり担当していると、やりがいが得られず「このままでいいのか」と不安になる人も少なくありません。

近年では、監視やアラート対応といった単純オペレーションの自動化が進んでおり、人が介在する意義を感じにくくなっている点も、モチベーションの維持を難しくしています。

こうした環境に適応するには、業務改善の提案やスクリプト作成など、自ら価値を生み出す意識が欠かせません。

スキルアップのための学習が大変

サーバー・ネットワーク・データベース・セキュリティなど、運用保守の業務では、ITインフラ全般に関する幅広いスキルが求められます。

しかし実際の業務は、マニュアルに従って定型作業をこなすことが中心となるケースも多く、日々の業務を通じて自然に高度な技術が身につく環境とは限りません。

そのため、インフラ技術を深く学んだり新しい知識を得たりするには、業務外の時間を活用して自ら学習に取り組む必要があります。

特に仮想化やクラウドの知識、IaCといった現代のインフラ運用に欠かせない技術は、業務範囲に含まれていないと触れる機会がないままになりがちです。

IT業界は技術革新のスピードが非常に早く、数年で新技術が開発されることも珍しくありません。

そのため、常に学び続ける姿勢と自己投資が求められ、情報のアップデートを怠るとキャリアの停滞につながるリスクもあります。

こうした背景が「やめとけ」と言われる一因になっています。

年収が上がりにくい

dodaのデータによると、運用保守エンジニア(運用/監視/保守)の平均年収は約378万円とされています。

これはITエンジニア全体の中では低めの水準です。

運用保守はIT業界における下流工程と位置付けられることが多く、業務もルーティンワークが中心になりがちです。

そのため、市場価値の高い専門スキルや経験を積む機会が少なく、結果として昇給・昇格のスピードが緩やかになる傾向があります。

また、未経験からでも参入しやすい反面、給与水準は低めに設定されていることが多く、経験年数が増えても収入が大きく伸びにくいと感じる人も少なくありません。

そのため、長期的に年収アップを目指すなら、クラウドスキルの習得や自動化ツールの活用経験を積むなど、運用保守からステップアップする意識が重要になります。

キャリアの見通しが立てにくい

運用保守の業務を続けていても、将来的なキャリアアップの方向性が見えにくいという点も「やめとけ」と言われる理由の1つです。

運用保守で求められるスキルはサーバー・ネットワークの監視や障害対応など、一定の汎用性があります。

一方で、設計・構築・開発といった上流工程に必要とされる技術や実績に直結しにくいのが実情です。

そのため、ルーティンワークが多く、数年間同じような業務に従事していると「このまま続けていても成長できるのだろうか」と不安を抱く人も少なくありません。

「インフラエンジニア」や「クラウドエンジニア」など、より高度な専門職へのキャリアパスを目指す場合は、戦略的にスキルを補う努力が欠かせません。

加えて、年齢を重ねるほど未経験領域への転向は難しくなるため、自らの将来像を明確にし、早い段階から計画的にキャリアの選択肢を広げていく姿勢が求められます。

「やめとけ」と言われる運用保守の将来性

運用保守の将来性については、特に「自動化やAIが普及して、この先の仕事が不安」という声が多く聞かれます。

実際、IT業界では監視業務やログ分析、定型的な障害対応といった領域で、AIやクラウドベースの自動化ツールの導入が進んでいるのは事実です。

しかし結論から言えば、運用保守を担うエンジニアの需要がなくなることはないと考えられます。

従来の「定型作業中心の運用保守」から、インフラ全体の最適化を担う、より戦略的で付加価値の高いポジションへと進化しています。

たとえば、セキュリティの強化、クラウド環境の最適化、リソース配分の効率化、設計改善など、自動化できない業務領域もあり、人間の判断や視点が必要不可欠です。

従来のスキルを基盤としながら、より上流に近い仕事へとキャリアを発展させていく道も拓かれています。

今後どのようなスキルが求められるかを把握し、意識的に学びを深めていくことで、十分に価値あるキャリアを築いていける分野です。

監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

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運用保守は「終わる仕事」ではなく「進化する仕事」

自動化やAIの進化によって「運用保守はなくなる」と思われがちですが、実際には「役割が変化している」というのが正しい表現です。

システムの安定稼働を支えるだけでなく、クラウド最適化やセキュリティ強化など、ビジネスの中核に関わる機会が増えているからです。

先ほど解説したように、運用保守の全ての業務を自動化やAIが担えるわけではありません。

人の手が入るからこそ業務の質を担保し、より高度なサービスを提供できるといえます。

今後は「守る運用」から「改善・提案する運用」へと役割が推移し、インフラ全体を俯瞰して動けるエンジニアが重宝されます。

技術トレンドを恐れるのではなく、学び続ける姿勢こそが、運用保守のキャリアをより価値あるものに変えていくでしょう。

「やめとけ」と言い切れない運用保守の魅力

運用保守は、ネガティブな側面もある仕事です。

しかし、すべての人にとってネガティブな仕事というわけではなく、視点を変えれば多くの魅力を備えたポジションでもあります。

「やめとけ」という言葉だけでは語りきれない、運用保守の現実的な魅力と将来性について詳しく解説します。

未経験からでも転職しやすい

運用保守の魅力の1つは、IT未経験者でも挑戦しやすい間口の広さにあります。

マニュアルに沿って対応する定型作業や、監視ツールのアラート確認・対応記録の作成などから始められるため、少しずつITの知識や業務理解を深められます。

未経験者向けの研修制度が整っている企業もあり、IT業界に入りたいけど不安という方に人気があるエンジニアです。

また、運用保守の業務ではサーバー・ネットワーク・セキュリティなど、ITインフラの基礎に触れる機会が豊富にあります。

この経験は、将来的にインフラエンジニアやクラウドエンジニアへのキャリアアップを目指す上での土台となり、キャリア形成の入口に最適です。

「まずは実務経験を積みながら学びたい」「手を動かしながらITスキルを身につけたい」という方にとって、運用保守は現実的で堅実なスタート地点となるでしょう。

年収アップも目指せる

「運用保守は年収が上がりにくい」と言われるのは事実ですが、工夫と努力次第で年収アップを実現することも十分可能です。

最初は定型業務が中心で給与も控えめに感じられるかもしれません。

しかし、キャリアを重ねていく中で市場価値の高いスキルや業務領域を広げることで、待遇を改善する道も拓けてきます。

たとえば、単なる監視・運用だけでなく「障害の根本原因分析」「再発防止策の提案」「業務自動化の実装」など、能動的に業務改善に取り組める人材は高く評価されます。

実際に、厚生労働省が公開しているデータでは「運用・管理職(サーバー管理者、システム管理者など)」の平均年収は628.9万円とされています。

このことから、一定の経験とスキルを持つエンジニアであれば、高年収も十分に狙える水準であることが分かります。

適切な職場環境や評価制度のある企業に身を置き、継続的にスキルアップを重ねていけば「稼げる運用保守エンジニア」になることは十分に現実的です。

社会貢献度が高い

運用保守の仕事は、表舞台に立つことは少ないものの、私たちの暮らしを支えるITインフラの「裏方」として重要な役割を担っています。

銀行のATM、ECサイト、交通機関、病院のシステムなど、あらゆる社会インフラの安定稼働を支えているのが、運用保守を担当するエンジニアです。

特に社会全体がデジタル化される中で、運用保守の重要性は今後ますます高まるでしょう。

派手な成果をアピールしにくい分野ではありますが「誰かの生活やビジネスを陰から支える」という実感が得られるのは、この仕事ならではの魅力です。

自分の業務が社会全体の安心や安全につながっているという認識は、やりがいや誇りを持ち続けるうえで大きな支えとなるでしょう。

専門職としてのキャリアアップを目指せる

経験を積むことで、より専門性の高いエンジニア職へとステップアップできるのも、運用保守の魅力の1つです。

最初は監視業務やマニュアルに沿った作業など、比較的シンプルなタスクから始まるケースが多いです。

現場での実務を通じて少しずつスキルを習得していくことで、徐々に構築や設計といった高度な業務にも携われるようになります。

土台をしっかりと築けば、クラウドエンジニアやインフラ設計者、さらにはSREなどへキャリアアップを目指すことも可能です。

運用保守は、ITインフラの理解を深めながら、将来的に専門性を高めていくための基礎固めとして最適なポジションだといえるでしょう。

監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

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運用保守から目指せるキャリアの具体例

運用保守フェーズで培った「インフラの稼働を止めないという意識」と「障害発生時の迅速対応力」は、実はそのまま上位工程でも大いに評価されます。

たとえば、ログ解析・自動化スクリプト作成を積み重ねた後、設計構築エンジニアへ転身することも夢ではありません。

また、運用・保守経験をベースに「クラウドアーキテクト」「セキュリティスペシャリスト」といった専門職へ進むことも可能です。

他にも「運用監視→運用保守→設計構築→クラウドエンジニア」とステップアップし、各段階で必要なスキルを学ぶことで、保守だけに留まらないキャリアを目指せます。

重要なのは「保守=終わり」ではなく「保守がキャリアの起点」という視点を持つことです。

20代・30代で運用保守に携わっているならば、上流工程の経験を積むために、日々の業務で「改善提案」などのアクションを起こしてみてください。

「運用保守はやめとけ」と言われないために身に付けるべき知識・技術

運用保守は、業務の特性から将来性が不安などネガティブな声が上がることも少なくありません。

しかし、確かな知識と技術を身につけていけば、高い専門性と信頼を兼ね備えたエンジニアへと成長できる分野でもあります。

ここでは、運用保守の現場で求められる代表的な知識や技術を紹介します。

自ら学び実践を積み重ねることで、将来にわたって価値を発揮できるキャリアを築いていきましょう。

システムに関する知識・知見

運用保守の現場で活躍するためには、システム全体の構造や動作を理解しておくことが不可欠です。

マニュアル通りに作業をこなすだけではなく、各サーバーやネットワーク機器、ソフトウェアの役割など全体像を把握しておくことで、より的確な対応が可能になります。

特に障害対応の場面では、どの部分で問題が発生しているのかを迅速に特定し、影響範囲や根本原因を見極めるスキルが必要です。

システム全体を俯瞰できる視点を持っていれば、トラブル時にも冷静に状況を判断し、最適な解決策を導き出すことができます。

「なぜこの構成なのか」「どこがボトルネックになりやすいのか」といった視点を意識しながら日々の運用に取り組むことで、着実にスキルアップを図れます。

ITインフラに関する知識

運用保守に携わるうえで、基盤となるのがITインフラに関する知識です。

特に、サーバー・ネットワーク・ストレージ・仮想化技術・セキュリティなどのインフラ全体を広く理解しておくことが求められます。

近年の業界トレンドを踏まえると、オンプレミス環境に加えてクラウド環境に関する理解も必要です。

これらの知識があれば、単なる障害対応や保守にとどまらず、システムの最適化やパフォーマンス向上、コスト削減といった改善提案を行うことも可能です。

「運用の現場からビジネスを支える改善提案型エンジニア」として、市場価値が上がり、キャリアアップや年収アップのチャンスにもつながるでしょう。

臨機応変な対応力

運用保守の現場では、予期せぬトラブルが突然発生することも決して珍しくありません。

ネットワーク障害やアクセス集中による負荷など、システムの安定稼働に支障をきたす問題は、マニュアル通りの対応では解決できないケースが多いです。

こうした状況では、現場の状況を的確に把握し、優先順位を見極めながら柔軟に対応することが求められます。

そのため、冷静に状況を整理し、限られた時間と情報の中で最適な行動を選択できる能力は、運用保守エンジニアにとって欠かせないスキルです。

臨機応変な対応力を磨くことで、現場で信頼される存在となり、将来的なキャリアアップにつながります。

コミュニケーションスキル

運用保守の仕事は、エンジニア個人の作業だけで完結するものではなく、チームや他部署との密な連携が欠かせません。

そのため、技術的な知識だけでなく「何が起きているのか」「どのような対応が必要か」といった状況を、誰にでも分かりやすく伝える力が不可欠です。

特にトラブル対応時には冷静さと丁寧さを持って説明することが信頼につながり、現場全体の判断スピードにも直結します。

エンジニアとしての技術力に加えて、関係者との円滑な情報共有や合意形成ができる力は、運用保守における業務の質を大きく左右する要素です。

コミュニケーションスキルはすぐに習得するのは難しいですが、日々意識することで、現場での信頼を高め、将来のキャリア形成にも好影響を与えてくれるでしょう。

「運用保守はやめとけ」と言われないためにできること

「運用保守はやめとけ」と言われないためにできること

運用保守の仕事は、受け身で続けているだけでは「成長できない」「キャリアの幅が狭い」と言われています。

しかし、適切な努力と行動を積み重ねていけば、確かな実力と将来性を持ったエンジニアとして評価されることは十分に可能です。

今いる場所でやれることにしっかりと向き合いながら、自分の将来を見据えて以下の行動を起こしましょう。

目指したいキャリアを明確にする

運用保守の仕事を続ける上で「自分が将来的にどのようなエンジニアを目指したいのか」を明確にしておくことは重要です。

目の前の業務をただこなすだけでは、スキルアップの方向性が定まらず、成長が停滞してしまう可能性があります。

「インフラ設計に携わりたい」「クラウド分野に強くなりたい」など、将来の目標を明確に描いていれば、意識的にスキルを磨けるため、成長スピードも早くなります。

目指す方向性が定まっていると、自分に足りないスキルや経験を具体的に把握しやすくなり、行動計画も立てやすくなります。

その結果、モチベーションを維持しやすくなるだけでなく、転職活動やキャリアチェンジの際にも強みとしてアピールできるでしょう。

将来を見据えたキャリアビジョンを持つことは、エンジニアとして長く活躍するための第一歩といえます。

幅広くスキルを身に付ける

特定のツールやシステムだけに依存したスキルセットでは、どうしてもキャリアの幅が狭まりやすくなります。

たとえば、特定案件にしか通用しない知識しか持っていない場合、業務の選択肢が限られ、転職やキャリアアップ時にも柔軟性を欠いてしまう恐れがあります。

そのため、サーバーやネットワーク、クラウドやセキュリティなど、複数の分野にまたがるスキルをバランスよく身につけていくことが重要です。

幅広いスキルを持った人材は、様々な現場で重宝されやすく、プロジェクトの中核を担う存在としても期待されます。

結果として、キャリアの選択肢が広がり、より専門性の高い職種や、年収の高いポジションを目指すための土台を築くことができます。

長期的に活躍し続けるためにも、視野を広く持ち、技術の幅を意識的に広げていく姿勢を持ちましょう。

インフラエンジニアにキャリアチェンジする

運用保守でしっかりと基礎を固めた後に、インフラエンジニアへのキャリアチェンジを目指すのも有効な選択肢です。

運用保守の現場ではサーバーやネットワーク、セキュリティといったITインフラの基本に日常的に触れるため、これらの経験がそのままインフラエンジニアの土台となります。

インフラエンジニアは、設計や構築といった「上流工程」に携わる機会が増えるため、高度な技術力が求められますが、その分年収や裁量の面でも待遇が改善されます。

また、プロジェクトの初期段階から関われるため、システム全体の構成や目的を理解した上で仕事を進められるのも魅力です。

将来的に管理職や専門性の高いポジションを目指す上でも、インフラ領域の実務経験は強力な武器となるでしょう。

上流工程の業務に関与できる経験を積む

同じ「運用保守」の仕事であっても、上流工程での経験の有無によって、キャリアの価値や将来の可能性は大きく変わります。

監視や障害対応だけでなく、システムの改善提案や監視設計、障害対応フローの最適化といった業務に積極的に関わることで技術力の高いエンジニアと評価されます。

もし職場の環境や業務内容が固定的で上流に関われない場合は、自ら改善案を提案してみたり、担当外の工程にも積極的に関心を持つ姿勢が重要です。

小さな範囲からでもよいので、自分の業務にプラスαの視点を加えてみましょう。

資格を取得する

資格は、自分のスキルや知識を客観的に証明するのに有効な手段です。

特に、運用保守の業務から一歩先へキャリアアップを目指す際に、大きな武器になります。

システムやネットワーク、クラウドといったITインフラに関する資格を学ぶ過程で、業務の中だけでは得にくい理論的な知識や全体像を体系的に習得可能です。

基礎を固めておけば、担当できる業務や案件の幅が広がり、自分の希望するキャリアパスを描きやすくなるでしょう。

また、資格を持っていることで転職活動の際にスキルの証明としてアピールでき、企業側からの評価が高まることがあります。

未経験からスタートした場合でも、資格を取得することで「学び続けている姿勢」や「成長意欲」を示すことができ、社内外問わず信頼を得る要素となります。

転職する

現在の職場で努力を重ねてもスキルが思うように身につかなかったり、成長の機会がほとんど得られないと感じた場合は、転職を検討しましょう。

運用保守で得た経験や知識は、他社でも十分に通用する基礎スキルです。

そのため、転職してもゼロからのスタートになるわけではなく、実務経験のある即戦力として評価されるケースもあります。

しかし、需要があるからといって焦って退職するのは避けるべきです。

現在の職場でできることをやり切り、基本的なスキルや業務理解をしっかりと積み重ねることで、より良いキャリアの土台が築けます。

「このまま続けても成長の余地がない」と感じるなら、より良いキャリアの一歩として、転職という選択肢に目を向けてみましょう。

まとめ

運用保守の仕事には「やめとけ」と言われるような側面があるのは事実です。

マニュアル通りの作業が多く、成長の機会が少ないと感じることもあるかもしれません。

しかし、運用保守は社会のIT基盤を支える重要な役割を担っており、その業務の中で得られる知識や経験は、エンジニアとしての土台作りに役立ちます。

与えられた業務をただこなすのではなく、自らのキャリアの方向性を明確にし、必要なスキルを意識的に磨き続けましょう。

「やめとけ」と言われる仕事から「価値あるキャリア」へと変えていくことができるのです。

弊社ESESは、ITエンジニアのキャリアを支援するSES企業です。

SESとは、エンジニアがクライアント先に常駐し、技術提供を行う契約形態で、幅広い案件を通じて実践的なスキルを身につけることができます。

ESESでは、自分の希望に合ったものを選べるため、ミスマッチも起こりにくいです。

「少し難易度の高い現場でステップアップしたい」など、チャレンジも大歓迎。

また、単価評価制度や高還元率を採用しており、成果に応じた正当な報酬が得られる、透明性の高い環境を整えています。

運用保守という経験を強みに変え、自分らしいキャリアを築いていきたいと考えている方は、転職先の1つとしてESESを検討していただけると幸いです。

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執筆・編集

ESESブログ 編集部

「正しい情報をわかりやすく」をモットーに、SESエンジニアとして働くなら知っておきたい“お役立ちコンテンツ”を発信しています。すべての記事は、SESのプロが徹底的に監修。SES企業だからこそわかるリアルな情報を日々発信中です。

ESESとは?

ESESという社名には、3つの願いが込められています。

1つ目は、ITエンジニアの7割を占める働き方
「SES(客先常駐)」を「良いSES(“E”SES)」にしたいという願い。

2つ目は
「従業員満足度(ES)」を高めることで、「エンジニア全体の満足度(ES)」も高めたいという願い。

そして3つ目は、
社員や顧客に対して常に「YES(前向きな返答)」と言える会社でありたいという願い。

ESESでは「自らとエンジニアがウズウズ働ける世の中をつくる。」
ミッションとし、常態化しているSESエンジニアの労働環境課題を解消していきます。