「やめとけ」と言われるAWSエンジニアを徹底解説!目指したいかどうか見極めよう

目次
AWSエンジニアは、通販最大手の「Amazon」が提供するサービスであるAWSを専門に扱うエンジニアです。
AWSエンジニアは、様々な理由から「やめとけ」と言われることがあります。
ただ相応の魅力もあり、人によって向き不向きがあるため、自分には合っているのかを考えて見極めることが大切です。
本記事では「やめとけ」と言われる理由や、AWSエンジニアの魅力を解説します。
やめとけと言われる人の特徴も紹介するので、AWSエンジニアを目指している人は参考にしてください。
AWSエンジニアが「やめとけ」と言われる7つの理由
「やめとけ」と言われることがあるAWSエンジニアですが、実際そう言われるのには理由があります。
代表的な理由は以下の7つです。
- スキルの習得が難しい
- トラブル対応の負担が大きい
- 仕事の責任が重い
- 常に新しい情報を取り入れる必要がある
- 休日出勤や長時間労働が多い
- 一人当たりの仕事量が多い
- 長期的な案件を受けることもある
1つずつ解説していきます。
1.スキルの習得が難しい
AWSはクラウドサービスの中でも機能が多く、様々なニーズに対応できる点が評価されています。
この機能の多さは、学ぶべき範囲が広いことを意味しており、AWSエンジニアにとっては大きな負担になることもあります。
AWSには「セキュリティ」「AI」「アプリ開発」など数えきれないサービスがあり、どれも専門的な知識がなければ扱えない内容です。
しかし、これら全てを短期間で学ぶことは現実的ではありません。
多くの機能の中で自身に必要な部分からピックアップし、効率よく学ばなければ、スキル習得は難しいでしょう。
またAWSは頻繁にアップデートされ、新しいサービスや機能が追加されるため、最新機能を学び続ける姿勢が必要不可欠です。
そのため、学習が追いつかず、つらく感じてしまい、挫折しやすいです。
2.トラブル対応の負担が大きい
AWSをはじめとするITインフラは、企業にとって欠かせない基盤であり、24時間365日、安定した稼働が求められます。
システムにトラブルが発生した際には、迅速に対応しなければならず、エンジニアは大きなプレッシャーを感じやすいです。
トラブルが深夜や休日に発生した場合でも、即座に対処する必要があり、計画していたスケジュールが崩れることも少なくありません。
トラブルの原因は様々で「AWSの設定」「ネットワークの問題」「アプリケーション側のバグ」など、複数の要因が絡み合うことがあります。
こうした状況では原因の特定に時間がかかり、残業や夜間対応に追われ、長時間労働につながりやすいです。
トラブル対応が積み重なると精神的なストレスや身体的な疲労も溜まりやすく、ワークライフバランスが崩れる要因になります。
3.仕事の責任が重い
AWSエンジニアは、システムの安定稼働を保つために多くの責任がかかります。
AWSは多くの企業で利用されており、特に大規模なシステムでは、トラブルが発生した際の影響は大きく、企業活動に支障をきたす場合もあります。
トラブルが長期化した場合、企業の信頼やイメージの低下を招く可能性があります。
AWSエンジニアはこうしたプレッシャーを受けながらトラブルに対応しなければならず、スキルだけでなく冷静な判断力や強い精神力も必要です。
4.常に新しい情報を取り入れる必要がある
近年、クラウド技術は急速に進化しており、AWSも日々新しいサービスや機能が追加されています。
そのため、最新のトレンドや技術を追い続けたり、AWSの新サービスや機能にも対応しなければいけません。
最新サービスの追加だけでなく、既存機能のアップデートも行われるため、常に新しい情報に敏感になる必要があります。
また、AWSエンジニアは最新情報を追うだけでなく、それらを実際の業務で応用できるスキルも必要です。
これを怠ると業務に支障をきたし、円滑にプロジェクトを進められなくなります。
日々の業務時間だけではなく、プライベート時間も活用してスキルアップする心構えを持たなければ、AWSエンジニアとして働くのは難しいでしょう。
5.休日出勤や長時間労働が多い
AWSエンジニアは、プロジェクトの進捗状況やトラブル対応のために、休日出勤や残業を余儀なくされることがあります。
特に納期が迫っている場合や、大規模な障害が発生した時には、夜間や休日などに関係なく対応する必要があるため、ワークライフバランスが崩れやすいです。
特にシステム障害は迅速に対応しなければならないため、残業は避けられない場合が多いです。
他にも進行中のプロジェクトが繁忙期に入ると、長時間労働が常態化するケースもあります。
これらを理解した上でAWSエンジニアにならなければ「思っていたのと違う」と感じてしまうかもしれません。
6.一人当たりの仕事量が多い
AWSエンジニアはインフラの「構築」や「運用・保守」まで、多岐に渡る業務を担当することになります。
業務範囲が非常に広く、1つのタスクにかけられる時間が限られてしまい、手が回らなくなる場合があります。
さらにIT業界全体でエンジニア不足が続いている影響もあり、1人当たりの業務が多くなりがちです。
担当するプロジェクトが大きくなるほど業務も増加し、複数のタスクを同時進行しなければなりません。
この状況にやりがいを感じる人であれば活躍できますが、そうでない人には向いていないかもしれません。
7.長期的な案件を受けることもある
AWSエンジニアが関わる大規模なプロジェクトでは、上流工程である「要件定義」や「設計」の段階から複雑な作業が多くなります。
当初計画していたスケジュールが要件の変更やリソース不足、予期せぬトラブルによって予定が変更になり、大幅にプロジェクト期間が延びることも珍しくありません。
長期的な視点で物事を考える思考力や、成果が出るまで待つ忍耐力、予定変更にも対応できる柔軟性が必要になります。
「やめとけ」と言われるAWSエンジニアの魅力
「やめとけ」と言われることもあるAWSエンジニアですが、それを打ち消すほどの魅力があるのも事実です。
特にこれから紹介する5つの特徴は、代表的なAWSエンジニアの魅力といえるでしょう。
- 専門的なスキルを習得できる
- 高収入を目指せる
- キャリアの選択肢が増える
- 海外での活躍も視野に入れられる
- 需要が高い
これらに魅力を感じたのであれば、AWSエンジニアを目指すのもありです。
専門的なスキルを習得できる
AWSエンジニアは、クラウドサービスの中でもシェア率1位の「AWS」に特化したエンジニアです。
エンジニアとしてAWSサービスの実務経験を積むことで、一般的なITインフラの知識だけではなく、最先端のクラウド技術に関する知識も身につくでしょう。
特に、AWSでは頻繁に新しいサービスや機能がリリースされるため、常に最新のトレンド情報を学び続けることで、他のエンジニアとの差別化が図れます。
専門性が高ければその分企業からも高い評価を受けることも多く、キャリアアップなど様々な恩恵を受けられるため、やりがいや達成感を感じられるでしょう。
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高収入を目指せる
多くの企業がDX化を進める中で、AWSエンジニアのようなクラウド技術の専門家は高い需要があります。
IT業界全体の人手不足問題という要因もあり、高い給料を支払ってでも優秀なエンジニアを確保したい企業も多いため、AWSエンジニアは高年収になりやすいです。
仕事にやりがいや高い年収を求めているのならば、AWSエンジニアは天職かもしれません。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
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キャリアの選択肢が増える
AWSの知識は多方面で使用できるため、習得すれば今後のキャリア形成が有利になります。
AWSエンジニアとして活躍するためには、AWSの知識だけでなく「AI」「データベース」「セキュリティ」などの様々な分野のスキルを身につける必要があります。
これらの専門的なスキルを習得していれば、キャリアを多様な方向に展開することが可能です。
以下に挙げる職種へキャリアチェンジすることもできるでしょう。
- セキュリティの専門家
- データアナリスト
- 機械学習エンジニア
幅広い分野のサービスに精通しているAWSエンジニアだからこそできるキャリア選択であり、他のエンジニアとの大きな差別化ポイントです。
海外での活躍も視野に入れられる
通販最大手の「Amazon」が提供しているサービスのAWSは、日本のみならず世界でも多く利用されており、シェア率は31%と世界No.1の数字です。
AWSを専門に扱うエンジニアとして経験を積んでいくことで、国際的なプロジェクトに参加するチャンスを増やしたり、海外チームと連携する機会に恵まれます。
海外の企業と繋がることができれば、全世界から仕事の依頼が来る可能性があり、さらに優秀な人材だと認識されれば国内企業で働くよりも年収UPを見込めます。
向上心を持って何事も前向きに考えられるのであれば、海外進出も視野に入れましょう。
参考:Publickey「グローバルのクラウドインフラ市場シェア」
需要が高い
AWSは世界的に使われている需要の高いサービスであり、それに伴ってAWSエンジニアの需要も高いです。
特に以下の5つの理由から、需要が増しています。
- クラウドサービスが普及している
- 特に需要が高まっている業界がある
- WSエンジニアが不足しているから
- AWSのサービス内容が多様化している
- 今後も市場の成長が見込まれている
企業のIT化が進む中で、AWSエンジニアは今後も求められ続けると予想されます。
求められる知識やスキルは高いですが、これからエンジニアを目指すのであれば、AWSエンジニアをおすすめできます。
需要の高さについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
「AWSエンジニアはやめとけ」と言われる人の特徴
AWSエンジニアは「やめとけ」と言われる理由がある中で、以下のような特徴がある人は特に向いていないといえます。
- 新しいことに興味がない
- 論理的思考が苦手
- コミュニケーション能力が低い
- 自主的に学習に取り組めない
- 変化に対応できない
これらに当てはまる人は、他のエンジニアを目指すのも検討しましょう。
新しいことに興味がない
AWSは日々新しいサービスや新機能が追加されるため、これらを積極的に学ぶ姿勢が求められます。
特にAWSは他のクラウドサービスと比べても頻繁にアップデートされるため、常に最新情報を追い続けなければいけません。
最新情報を得なければ、プロジェクトを円滑に進められなくなり、自身の市場価値を下げる要因になります。
市場価値を保ち続けることは、AWSの最新情報を学び続けることとイコールです。
新しいことに興味がない、仕事しながら学びたくない人は、このような環境にストレスを抱えやすく「やめとけ」と言われやすいです。
論理的思考が苦手
AWSエンジニアは、システムの障害やトラブル発生時に論理的思考が求められます。
障害時には正確に情報を整理して状況判断し、どのように対応するかを考えたり、必要な方面に説明を行うなど、論理的な思考が求められる場面は多いです。
他にも様々な選択肢がある場面で、適切な解決策を導き出すためには、論理的なアプローチが不可欠になります。
この能力はAWSエンジニアに限らず、他のエンジニアでも必要です。
しかし幅広いサービスを展開しているAWSを扱う関係上、他のエンジニアよりも重要性は増しています。
そのため、論理的思考を持ち合わせていない人は「やめとけ」と言われることが多いです。
コミュニケーション能力が低い
AWSに限らずエンジニアと聞くと、ひたすらパソコンに向かってシステム開発をしたり、サーバーやネットワークの管理をする仕事だと思っている人もいます。
しかし実際のAWSエンジニアは、クライアントやチームメンバーとの円滑なコミュニケーションが重要です。
クライアントやチームメンバーから要件を正確にヒアリングして何を求められているのかを理解し、相手の希望通りの結果を提供する必要があるからです。
そのためコミュニケーションが苦手な人には向いていない職種といえるかもしれません。
監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
「コミュニケーション能力」はどのエンジニアでも必須!
ここまで読んでいただいた方はお分かりかもしれませんが、コミュニケーション能力はITエンジニアにとって必須の能力です。
先程お伝えしたように、実務を行う上で、コミュニケーションをとる機会は多いです。
特に要件定義や設計といった“上流工程”を担当するエンジニアは、クライアントを含め、外部の人とやり取りをする必要があります。
相手と円滑にコミュニケーションをとれないとうまく連携が取れず、プロジェクトが上手く進まない可能性もあるのです。
開発を担当するエンジニアも、チームメンバーと都度連携が必要になるため、知識やスキルのみならず、柔軟なコミュニケーションが必要とされます。
柔軟なコミュニケーションがプロジェクトの成功に直結するといえます。
どの立場を目指すにしても、コミュニケーション能力を磨いておきましょう。
自主的に学習に取り組めない
AWSエンジニアとして活躍し続けるためには、継続的な学習が欠かせません。
AWSの技術は日々進化を続けており、次々と新しいサービスや新機能が追加されるため、1度学習しただけでは全てのサービスを把握しきれません。
新サービスや機能の追加も頻繁に行われるため、定期的に最新情報を取り入れないと、業務に支障が出る恐れもあります。
そのため、時には、業務時間内だけでなく、プライベートの時間も費やして学習しなければならないこともあるかもしれません。
このように常にAWSの最新情報にアンテナをはり、自己のスキルをアップデートする姿勢が重要です。
「自主的に学習をしたくない」「休日は仕事のことを考えたくない」という人は、やめたほうがいい職種といえます。
変化に対応できない
IT業界は変化の激しい業界です。
日々新しい技術やプログラムが開発され、これまで使用していた知識やスキルが使われなくなることも多いです。
そのため新技術が開発される度に学習し、必要に応じて取り入れる柔軟性が求められます。
AWSもサービス内容がアップデートにより変更されたり、新しいサービスが生まれたりしており、それに伴ってクライアントの要望も変わってきています。
これらの変化に対応し、多様化する要望に応えられなければ、AWSエンジニアとして活躍し続けるのは難しいでしょう。
「AWSエンジニアはやめとけ」と言われないためにできる3つのこと

AWSエンジニアは確かに続けるにはハードルが高いかもしれません。
しかし、それ相応の魅力があるのも確かです。
そのため「やめとけ」と言われないような行動をすれば、AWSエンジニアとして、しっかりやっていけるでしょう。
AWSエンジニアとして活躍したい人がすべきことは、以下の3つです。
- スキルを磨く
- 問題解決能力を向上させる
- キャリアプランを明確にする
まずはこれらを実践し、諦めずに日々努力していきましょう。
1.スキルを磨く
AWSエンジニアとして活躍し続けるために最もやるべきことは「スキルを磨くこと」です。
AWSはサービス内容の更新スピードが凄まじく、新しいサービスがリリースされたり、既存の機能がアップデートされ変更されたりする機会も多いです。
そのため、常にクライアントの要望に適切に応え続けるには、自らのスキルを高めていくことが欠かせません。
スキルを磨くことでキャリアアップがしやすく、それに伴い年収UPにもつながります。
AWSエンジニアとして活躍したいのであれば、日々の学習を習慣化しましょう。
2.問題解決能力を向上させる
AWSエンジニアの業務にはサーバーやネットワークの運用・管理といった保守点検のような業務があります。
システムの修正やトラブルシューティングの対応が多いのが特徴です。
そのため問題を迅速に分析し、適切な解決策を見出す能力が求められます。
トラブル対応が早期に解決できず長引いてしまうと、クライアントからの信頼も失ってしまい、最悪の場合、契約解除や賠償請求をされる可能性もあるでしょう。
それらが起こる可能性は低いですが、最悪の結果を引き起こさないためにも問題解決能力が高いことが望まれます。
普段から目の前のことを改善できないか考えたり、対応方法の引き出しを増やしておくことが重要です。
キャリアプランを明確にする
AWSエンジニアになる前に、以下のような自分のキャリアプランを明確に考えておきましょう。
- どのようなエンジニアになりたいのか
- 今後のキャリアチェンジ・キャリアアップはどのようにしたいのか
AWSエンジニアは一定以上の需要や魅力があります。
向いている人もいるため、全ての人が「やめとけ」と言われるわけではありません。
ただ、なぜAWSエンジニアになりたいのか、将来どうなりたいのかなどが決まっていない人は、仕事の意味を見出しにくくなってしまいます。
例えば「エンジニアになりたい」「IT関係の仕事がしたい」という漠然とした理由では、AWSエンジニアでなくとも他のエンジニアでも達成できます。
AWSエンジニアになりたいのであれば、そうでなければいけない理由を明確にして、モチベーションを保てるようにしましょう。
まとめ
解説した様々な理由から、AWSエンジニアが「やめとけ」と言われるのは事実です。
しかし、悪い部分だけでなく相応の魅力もあり、向いている人もいるため、全ての人がそう言われるわけではありません。
AWSエンジニアを目指したいのであれば、スキルアップを続け、多様な要望に応えられるようにしていくことが大切です。
弊社ESESはSES企業であり、AWSエンジニア向けの案件も取り扱っています。
「スキルの高さに不安がある……」という人でも、自分のスキルに合わせて案件を選択できるため、無理なく仕事に向き合えます。
スキルアップ・キャリアアップのサポートも行っているため、自身のキャリアプランに沿って進んでいくことが可能です。
働きながらスキルを磨き、理想のキャリアを一緒に歩みませんか?

監修者コメント
白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
プロフィールを見る
スキルを効率的に身に付けるには?
AWSはクラウドインフラの構築や運用、セキュリティ対策といった幅広いサービスを提供しています。
そのため、AWSエンジニアはそれに対応できるよう、様々なスキルを身に付けておく必要があります。
短期間で全ての知識を学ぶことは難しいですが、日々変化していく業界についていくためには、なるべく効率的な学習を続けていくことが大切です。
何かを学ぶときは、まず何をどれくらいの期間で学習するのか、目標や計画を立てるようにしましょう。
学習内容や目標があやふやなまま進めてしまうと、だらだらと長時間やるだけで身につかなかったり、逆にやる気が出なくてすぐにやめてしまったりします。
AWSの学習には参考書やオンライン教材、スクールなど、様々なツールが活用できます。
そのため、自分自身がモチベーションを保って学習を続けられる方法を選びましょう。
「これからAWSを目指そうと思っている」という方は、こちらの記事で解説している学習ロードマップも参考にしてください。