SESは誰でも受かる?そうは言われないSES企業を見分けて自分に合う企業に就職しよう
目次
「SESは誰でも受かる」というわけではありません。
ただ、いくつかの理由から間口が広がっており、就職しやすいSES企業が存在するのも事実です。
本記事では、なぜSES企業が「誰でも受かる」といわれるのか、その背景や特徴を詳しく解説します。
加えて、そういわれない優良なSES企業の見分け方や、就職する際のポイントもご紹介します。
これらを参考にして「誰でも受かる」といわれない、自分が納得できる企業を見つけましょう。
この記事の監修者
白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
株式会社ESES 代表取締役社長
1990年生まれ。埼玉県出身。SES業界を「“良い”SES」にするために業界No.1の立ち位置を目指す、株式会社ESESの代表取締役。人材サービス事業を行うUZUZ(ESESのグループ会社)において、営業部長や支店立ち上げを経て、最年少で執行役員に就任した経歴の持ち主。現在は、経営業務だけでなく、営業や採用にも幅広く従事し、SES業界に革新を起こすために日々奮闘中。
「SESは誰でも受かる」といわれる3大理由
SESは、以下の理由から「誰でも受かる」といわれることが多いです。
- IT業界全体で人材が不足している
- 企業によって人の入れ替わりが激しい
- 経験が少ない・未経験でも就職しやすい
ここからは、間口が広いといわれる理由について、それぞれ詳しく解説します。
1.IT業界全体で人材が不足している
近年、IT技術の急速な進化や、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されていることから、IT人材の需要が高まっています。
しかし、需要に対して供給が追い付かず、IT業界は慢性的な人材不足に陥っています。
これは、SES企業も例外ではありません。
結果として、各企業はなるべく多くの人材を確保できるよう、未経験者やスキルが未熟な人でも積極的に採用し、即戦力化を図る傾向が強まっています。
「SESは誰でも受かる」といわれる理由には、IT業界の人材不足が深く関わっているのです。
2.企業によって人の入れ替わりが激しい
SESでは、案件ごとに求められるスキルが異なる上、IT業界全体でも技術の進化が早いため、常に自身のスキルを更新し続ける必要があります。
しかし、これに対応できないエンジニアは仕事に対する不安やストレスを抱えやすく、結果として離職に繋がるケースも珍しくありません。
また、IT人材の不足から、他のSES企業へ転職しやすくなっていることも相まって、離職率の高さに拍車をかけています。
こうした状況が続くことで、人材の入れ替わりやすくなり、人が辞めても新たな人材を採用するという悪循環が生まれているのです。
3.経験が少ない・未経験でも就職しやすい
SES企業は、下請け案件が多いという特性から、経験の少ないエンジニアでも取り組みやすい業務が豊富にあります。
また、幅広い分野の案件に携わることができるため、エンジニアにとって多様な経験を積める点がメリットといえます。
SESには、様々な現場で実践的なスキルを磨きながら、徐々にステップアップしていける環境が整っています。
そのため、経験の少ない人や未経験者にとっても、就職のハードルが低いと感じられることが多いです。
結果的に「SESは誰でも受かる」といわれる要因の1つとなっています。
「誰でも受かる」といわれるSES企業の特徴
ここからは「誰でも受かる」といわれるSES企業の特徴を紹介します。
- 離職率が高い
- 専門的な知識を必要としない案件がある
- 研修もなく1人で客先常駐をする
- いつでも求人が出ている
- 元請けから離れた案件ばかり扱っている
SES企業は、間口が広く就職しやすい一方で、人によってはデメリットと感じる場合もあります。
以下の内容を参考にして、どのようなSES企業に就職したいのかを考えてみましょう。
離職率が高い
SES企業の離職率が高まる理由には、主に以下の3つが挙げられます。
- 案件ごとに勤務先が変わるため、新しい環境に適応する負担が大きい
- 客先常駐が基本となるため、自社との繋がりが薄れ帰属意識が低下しやすい
- 労働条件が厳しかったり、長時間労働を強いられることもある
こうした要因が重なることで、エンジニアが職場に不満を感じ、離職率が高くなるSES企業が存在します。
結果として、頻繁に人材を補充する必要が生じ、誰でも受かるという状況が生まれているのです。
専門的な知識を必要としない案件がある
SES企業の中には、ITエンジニアとしての専門的知識を必要としない案件を扱っている場合があります。
これは、人材不足の影響で幅広い層の人材を採用するために、そうした案件を積極的に受注するケースが増えているからです。
このような背景から「SESは誰でも受かる」といわれる状況が生まれています。
いくら採用ハードルが低くても、専門性の低い案件ばかりでは、エンジニアとしての経験を十分に積めるとは言い難く、モチベーションの低下に繋がる恐れがあります。
そのため、企業選びの際は、スキルアップや実践的なスキルを習得できる案件があるかを確認しましょう。
研修もなく1人で客先常駐をする
SES企業では、人材不足などの理由から、未経験者や経験の少ないエンジニアが十分な研修を受けられないまま1人で客先常駐するケースも珍しくありません。
これは、迅速に人員を配置して案件をこなすことや、教育にかかるコスト削減に繋がるものの、エンジニアのスキル不足を引き起こし、離職率を高める原因となります。
その結果、企業はさらに新たな人材を補充する必要が生じるため「誰でも受かる」といわれるようになってしまうのです。
エンジニアが長期的に成長できる環境を提供できない企業では、キャリアアップの幅も狭まってしまうでしょう。
いつでも求人が出ている
SES企業は、次々と発生する案件に対応するため、迅速に人材を確保する必要があります。
また、前述の「離職率が高い」ことも影響し、新しい人材を常に採用し続けなければならない状況が生まれています。
この結果、SES企業は常に求人を出している状態となり、間口が広く、採用ハードルが低く感じられることが多いです。
しかし、頻繁に求人を出す企業は、労働環境や職場の安定感に疑問を抱きやすく、就職を躊躇する要因になり得るでしょう。
元請けから離れた案件ばかり扱っている
SESの特性として、もともと下請けの案件が多いのは事実です。
しかし、そのような案件ばかりだと、スキルを磨く機会が限られ、十分な報酬が得られない可能性があります。
このように、元請けから離れた案件ばかり扱う企業は、経験の少ない人材を大量に採用する傾向があることから「SESは誰でも受かる」といわれる要因になっているのです。
「誰でも受かる」とはいわれないSESの見分け方
SES企業の中には、エンジニアを大切にし、働きやすい環境を整えている会社も存在します。
そのようなSESの見分け方は、以下の通りです。
- 研修・教育制度が整っている
- 評価制度が明確になっている
- 元請けに近い案件も多い
- ネガティブな内容の口コミ・評判が少ない
- 離職率が低い
「誰でも受かる」とはいわれない優良なSES企業を見極めるためのポイントを理解し、就職活動に役立ててください。
研修・教育制度が整っている
未経験や経験の少ないエンジニアが成長し、長期的に活躍できるよう、体系的な研修プログラムや教育制度を整えているSES企業も存在します。
そのような企業は、専門的な知識やスキルを身につけながら、安心して案件に参画できるため、エンジニアが定着しやすくなります。
充実したサポート体制があるため、業務に必要なスキルを習得する過程で不安やプレッシャーを軽減でき、安定して働くことができるのです。
これは、エンジニアの長期的なキャリア形成にも繋がる、重要なポイントといえます。
評価制度が明確になっている
SESでは、客先常駐が基本となるため、エンジニアを自社で評価するのが難しいです。
しかし、評価制度が明確に定められている企業であれば、適切な基準に基づいた評価を行うことができます。
どのように評価されるのかが明確であれば、エンジニア自身も成長を実感しやすく、納得感を持って働けるでしょう。
また、市場価値に見合った評価が得られることで、モチベーションの維持にも繋がり、結果として離職率の低下にも寄与します。
元請けに近い案件も多い
元請けに近い案件では、上流工程にも関与する機会があるため、高度なスキルや専門的な知識が求められます。
こうした案件に携わることで、IT技術だけでなく、マネジメント能力や顧客とのコミュニケーション能力も磨くことができます。
また、上流工程の経験を積むことで、プロジェクトの全体像を理解できるようになり、将来的なキャリア形成に大いに役立つでしょう。
元請けに近い案件が多い企業は、エンジニアにとって成長機会が多く、魅力的といえます。
ネガティブな内容の口コミ・評判が少ない
誰でも受かるわけではないSES企業は、社員の満足度が高く、離職率も低いため、ネット上での口コミや評判にネガティブな内容が少ない傾向にあります。
仮にネガティブな口コミがあったとしても、自分自身がその内容に納得して働けるかどうかを考えることが大切です。
ただし、そもそも口コミは不満を持った人が投稿するケースが多いため、全てを鵜呑みにしないよう注意しましょう。
離職率が低い
離職率の低さは、社員にとって長期的に安定して働ける労働環境であり、職場の満足度が高く働きやすいことを示しています。
こうした企業では、エンジニアが納得感を持って働けるだけでなく、将来に対する不安を感じにくいです。
また、適切な研修や教育制度が整備されていたり、キャリアアップの機会を得られるため、エンジニアにとって信頼性の高い企業といえます。
社員の定着率が高まることで、企業も持続的な成長を遂げることが可能です。
「誰でも受かる」といわれないSES企業に就職するためにやるべきこと
働きやすいSES企業は、誰でも受かるわけではないため、しっかりとした準備を行う必要があります。
自分のスキルや経験を磨き、専門分野の資格を取得することに加え、企業研究を徹底することで、より良い環境で働くチャンスを手に入れることができるでしょう。
スキルを磨く
「誰でも受かる」とはいわれないSES企業は、クライアントのニーズに応えるため、高度な技術力や専門知識を備えたエンジニアを求めています。
そのため、就職活動を成功させるには、自分自身のスキルセットを明確にし、足りない部分を補うよう学習を重ねることが大切です。
プログラミングやインフラ構築、セキュリティなどの技術的なスキルに加え、プロジェクト管理やコミュニケーション能力など、実務に役立つスキルも磨く必要があります。
これにより、SES企業が求める即戦力となり、魅力的な候補者としてアピールできます。
専門分野の資格を取得する
SESエンジニアになるために、資格の取得は必須ではありません。(求人によっては資格保有を条件としているケースもあります。)
ただ、資格を持っていると、自身のスキルや技術力を客観的に証明することが可能となり、就職活動やキャリア形成において有利に働きます。
また、資格取得の過程で得た知識や技術は、実務でも大いに役立つため、日々の業務にプラスの影響を与えるでしょう。
以下の記事では、おすすめのIT系資格を紹介しています。
どの資格を取得しようか迷う方は、ぜひ参考にしてください。
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企業研究を徹底する
SES企業に就職する際、企業研究を徹底することは重要です。
企業が扱っているプロジェクトや求めている人材を知ることで、自分に合った企業かどうかを判断できます。
そうすることで、ミスマッチを減らすだけでなく「誰でも受かる」といわれる企業を避けることができるでしょう。
なお「自身がどのように企業へ貢献できるか」を言語化しておくことで、面接時に効果的な自己アピールが可能になります。
監修者コメント
白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
案件内容の詳細を確認する
「誰でも受かる」といわれないSES企業に就職するには、案件内容の詳細について確認することも大切です。
SES企業の中には、入社したもののコールセンターに派遣されるといった悪質な会社も存在します。
そのような企業では「プロジェクトに配属して欲しい」と頼んでも「今は案件がない」といった理由でそのままコールセンター業務を続行させられることも珍しくありません。
そのため、面接時に業務内容や具体的な案件について確認するとともに、研修期間中の業務やサポート体制についても詳しく質問しておくことが大切です。
まとめ
「SESは誰でも受かる」といわれているのは事実であり、そのような企業は離職率が高いなどの特徴から就職しやすくなっています。
ただ、全てのSES企業が誰でも受かるわけではなく、いわゆる「優良企業」といわれるところもあります。
そうした企業に就職するためにも、本記事で紹介したやるべきことを実践し、自分にとって最適な企業を見つけましょう。
弊社ESES(イーエス)もSES企業の1つです。
エンジニア自身のキャリアプランに沿って自由に案件を選択できる「案件選択制度」や、給与の透明性が高く納得感を持って働ける「単価評価制度」を導入しています。
また、キャリアアップのサポートも積極的に行っているため、目指しているキャリアがある人も安心して働けます。
ESESに興味を持ってくださった方は、弊社で長く活躍し続けられるエンジニアを目指しませんか?
監修者コメント
白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO
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福利厚生が充実しているかで考える
福利厚生の充実度は「誰でも受かる」といわれない、優良なSES企業を見分けるための重要な要素の1つです。
特に、エンジニア向けのスキルアップ補助や、リモートワーク環境の整備、健康管理支援などが提供されているかを確認しましょう。
これらの制度が整っている企業は、エンジニアの働きやすさに配慮しており、長期的に安定して働ける可能性が高いです。
また、充実した福利厚生は、企業の財務状況の健全性を示す指標にもなります。
従業員への投資を惜しまない企業は、安定した経営基盤を持ち、将来性が高い傾向にあるのです。
福利厚生は、働き続ける上での安心感や満足度に直結するため、企業選びの際には注目することをおすすめします。