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データベーススペシャリストとはどんな資格?概要を解説

データベーススペシャリスト

データベーススペシャリストは、効率の良いデータベースシステムを構築して、企業の活動を支える膨大なデータを管理します。

さらに、データベースシステムをビジネスに活用し、データベースシステムを扱う上での指導者的役割も担います。

データベーススペシャリスト試験は難易度が高い試験ではありますが、データベーススペシャリストとしてキャリアアップして活躍したいエンジニアにはおすすめの資格です。

そこで今回は、データスペシャリストの概要や、データベーススペシャリスト試験について詳しく解説します。

この記事の監修者

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

株式会社ESES 代表取締役社長

1990年生まれ。埼玉県出身。SES業界を「“良い”SES」にするために業界No.1の立ち位置を目指す、株式会社ESESの代表取締役。人材サービス事業を行うUZUZ(ESESのグループ会社)において、営業部長や支店立ち上げを経て、最年少で執行役員に就任した経歴の持ち主。現在は、経営業務だけでなく、営業や採用にも幅広く従事し、SES業界に革新を起こすために日々奮闘中。

データベーススペシャリストの業務と役割

情報処理推進機構(IPA)によると、データベーススペシャリストは主に3つの役割を担うとされています。

  1. データ管理者として、情報システム全体のデータ資源を管理する。
  2. データベースシステムに対する要求を分析し、効率性・信頼性・安全性を考慮した企画・要件定義・開発・運用・保守を行う。
  3. 個別システム開発の企画・要件定義・開発・運用・保守において、データベース関連の技術支援を行う。

引用:情報処理推進機構(IPA)「データベーススペシャリスト試験

つまり、データ資源やデータベースに関する仕事全般を担当し、上記の業務を主導的に進めつつ、指導者的立場に立つことがデータベーススペシャリストの役割といえます。

データベーススペシャリスト試験とは?

「データベーススペシャリスト試験」とは?

データベーススペシャリスト試験は、企業活動に欠かすことのできないデータを管理し、データベースシステムの構築やビジネスへの活用を支えるエンジニア向けの資格です。

ここからは、データベーススペシャルゲストが具体的にどのような人を対象としているのかといった試験概要を解説します。

対象者像

情報処理推進機構(IPA)では、データベーススペシャリスト試験の対象者像を以下のように示しています。

高度IT人材として確立した専門分野をもち、データベースに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う者

引用:情報処理推進機構(IPA)「データベーススペシャリスト試験

高度な知識・技術力を持ち、専門家として業務にあたっている人が対象となります。

期待する技術水準

データベーススペシャリスト試験では、以下の水準が求められます。

  1. データベース技術の動向を広く見通し、目的に応じて適用可能な技術を選択できる。
  2. データ資源管理の目的と技法を理解し、データ部品の標準化、リポジトリシステムの企画・要件定義・開発・運用・保守ができる。
  3. データモデリング技法を理解し、利用者の要求に基づいてデータ分析を行い、正確な概念データモデルを作成できる。
  4. データベース管理システムの特性を理解し、情報セキュリティも考慮し、高品質なデータベースの企画・要件定義・開発・運用・保守ができる。

引用:情報処理推進機構(IPA)「データベーススペシャリスト試験

質の高いデータベースを構築して活用するためには、様々な知識やスキルが必要になります。

試験時間・出題形式・出題数・解答数

データベーススペシャリスト試験は、午前と午後にそれぞれ2つずつ、計4つの試験があります。

午前Ⅰ午前Ⅱ午後Ⅰ午後Ⅱ
試験時間9:30~10:20
(50分)
10:50~11:30
(40分)
12:30~14:00
(90分)
14:30~16:30
(120分)
出題形式多肢選択式
(四肢択一)
多肢選択式
(四肢択一)
記述式記述式
出題数30問25問3問2問
解答数30問25問2問1問

参照:情報処理推進機構(IPA)「データベーススペシャリスト試験

午前中は多肢選択式、午後は記述式試験となり、午後の記述式試験では、3問中2問と2問中1問を選択してそれぞれ記述で回答します。

基礎的な知識に加え、応用力も必要です。

監修者コメント

白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

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採点方式と配点、合格基準

データベーススペシャリスト試験は、上記のように4つの試験にわかれています。

すべての試験は100点満点の素点方式による採点となっており、合格基準はそのうち6割にあたる60点です。

つまり、すべての試験で60点以上をとることができれば合格となります。

試験区分ごとの配点としては、午前Ⅰが1問あたり3~4点、午前Ⅱが1問あたり4点です。

午後の記述試験では、午後Ⅰが3問のうち2問を選ぶため、1問あたり50点、午後Ⅱが2問のうち1問を選ぶため100点です。

一部の試験が合格点に達していても、それぞれの試験の得点が基準点に達しない場合は不合格となります。

データベーススペシャリスト試験の難易度

定められているレベルや合格率から、データベーススペシャリスト試験は難易度が高いといえます。

更新制度はないため、一度合格すれば永久に資格の保持が可能です。

試験のレベル

データベーススペシャリスト試験のレベル

情報処理推進機構が公表しているCCSF(キャリア・スキルフレームワーク)によると、データベーススペシャリスト試験はレベル4とされています。

レベル4は情報処理技術者試験では最高難度であるため、「高度試験」とされます。

合格者数と合格者率

以下は、平成26~令和5年度の受験者数、合格者数、合格率です。

年度受験者数(人)合格者数(人)合格率(%)
平成25年度春期11,3421,84516.3
平成26年度春期10,0161,67116.7
平成27年度春期10,0491,76717.6
平成28年度春期9,2381,62017.5
平成29年度春期11,7751,70914.5
平成30年度春期11,1161,54813.9
平成31年度春期11,0661,59114.4
令和2年度10月6,5361,03115.8
令和3年度秋期7,4091,26817.1
令和4年度秋期8,4451,48617.6
令和5年度秋期8,9801,66418.5

参照:独立行政法人情報処理推進機構「年度別合格者数の推移

合格率は16%前後で、決して高くはありません。

データベーススペシャリストの資格取得のメリット

データベーススペシャリスト試験の難易度は高く、合格率も低いため、資格を持っているだけでも一目置かれる存在となるでしょう。

その他にも、データベーススペシャリストの資格取得には次のようなメリットがあります。

技術の高さを証明できる

情報処理技術者試験の中でも、データベーススペシャリスト試験は最難関とされるレベル4に位置づけられており、容易に合格できるものではありません。

そのため、この資格を取得していればそれだけでシステムエンジニアの中でも上級者である事がアピールできます。

さらに、データベースエンジニアをはじめ、データベース関連の職種は需要が高い傾向にあります。

データベーススペシャリストの資格を取得することでスキルの高さを証明することができれば、市場価値の高い人材であることが示せるでしょう。

キャリアアップにつなげられる

データベーススペシャリスト試験は難易度が高く、経験を積んでいるエンジニアであっても合格は容易ではありません。

さらに、データベーススペシャリスト試験は国家資格であることから、認知度も一定数あります。

資格を取得しておくとデータ分析やデータベース開発などのデータベースに関する高いスキルがある点を客観的に証明できます。

したがって、スキルの高さや経験が重視されるIT業界の転職に役立つといえるでしょう。

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白川 聖悟SHIRAKAWA SEIGO

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他の試験の一部免除も受けられる

データベーススペシャリスト試験に合格することは容易ではありませんが、合格していると、他の資格試験でも一部免除を受けられます。

具体的には次のような試験が挙げられます。

・弁理士試験の論文式筆記試験選択科目(理工Ⅴ(情報))
・技術士試験の第一次試験の専門科目(情報工学部門)
・中小企業診断士試験の第一次試験科目(一部)
・ITコーディネータ(ITC)試験のITコーディネータ試験(一部)

さらに、企業によっては資格手当や一時金などの報奨金が受けられる場合もあります。

資格手当の場合、毎月10,000~20,000円程度が給与にプラスされることが多いでしょう。

まとめ

データベーススペシャリストは、高い専門性をもち、膨大なデータを管理・分析するためのデータベースに関する専門家です。

データベーススペシャリスト試験はそのような専門家におすすめできる資格といえます。

資格を取得すれば、スキルの高さを証明でき、データベーススペシャリストとして活躍していきたい場合にも役立つことが予想されます。

しかし、難易度は高く、経験やスキルを持っている人であっても、合格は決して容易ではありません。

特に「スキルの高さに不安がある……」という人は、まずは経験を積みながらスキルアップをしつつ、試験の勉強をしていく方法がおすすめです。

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